人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2021年5月17日

【ハイライト動画あり】福岡堅樹、最後の花園で3トライ パナソニックがトヨタ自動車に逆転勝利 5度目のトップリーグ王座に王手

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
  • Line

【ハイライト】トヨタ自動車 vs. パナソニック|トップリーグ 2021 プレーオフ準決勝

しかし、パナソニックは慌てなかった。欠場の坂手淳史キャプテンに代わってゲームキャプテンを務めた布巻峻介は冷静だった。「後半勝負になるのは分かっていたので、自分の仕事をやり切ろうと声を掛けました」。21分、パナソニックはSO松田力也のPGで差を詰めると同時に、ラインアウト、スクラムで苦しんでいた先発HO島根一磨を下げ、堀江翔太を投入する。この早い判断が流れを変えた。経験豊富な堀江は落ち着いたプレーでセットプレーを立て直し、各選手に本来のプレーを取り戻すように声をかけ、チームを立て直す。24分、松田が「試合で初めて決めた」というドロップゴールで、11-15にすると、27分、33分とPGを追加して、17-15と逆転。それはまるで後半の攻勢への準備のように見えた。

山沢拓也(パナソニック)

トヨタ自動車も踏ん張り、前半最後のピンチをFL古川聖人のジャッカルでしのぐなど、簡単には得点を許さなかった。その後はPGを決め合い、後半20分までスコアは、20-21のトヨタ自動車リードで進んだ。ただし、後半11分、クレイグ・ミラー、ヴァルアサエリ愛が投入され、堀江との強力なFW第一列が形成されると、スクラムでもパナソニックが優位に立つ。後半17分、インパクトプレーヤーの山沢拓也が投入され、20分、山沢がタックルをかわしてトライ。以降はFL福井翔太の独走など交代選手がエネルギッシュに走り回ってディフェンスを翻弄。最後は福岡がハーフウェイライン付近でハイパントをキャッチし、そのまま50mを駆け抜けてこの日3本目のトライをあげた。終わってみれば、48-21という快勝だった。

「50分、55分まで我々のアタックのストラクチャーがうまくいった。しかし、パナソニックやサントリーと戦う時は、84分間戦い続けなくてはいけないのです」(トヨタ自動車サイモン・クロンヘッドコーチ)。対するパナソニックのロビー・ディーンズ監督は「プレーオフはメンタルにプレッシャーがかかります。きょうは布巻がうまくマネージメントしてくれました。ベンチメンバーも良いインパクトを与えてくれたと思います」と選手を称えた。

3トライをあげた福岡は今季限りで引退を決めている。高校時代から何度も戦った花園ラグビー場でのプレーもこれが最後。「トライ3本で終われたのは良かったです。(決勝戦については)思い残すことのないようにプレーしたいです」。5度目の頂点を目指すパナソニックだが、福岡が加入してからはまだ優勝していない。果たして福岡堅樹は、有終の美を飾れるのだろうか。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ