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NTTドコモスターティングメンバー
一方のNTTドコモは、キヤノンイーグルスとの初戦で劇的な逆転勝利を収めて勢いに乗った。4勝3敗で終えたリーグ戦7試合のうち、4試合が5点差以内の僅差勝負で、14点差以上スコアが離れたゲームはわずか1試合だけ。チーム一丸となって常にひとつひとつのプレーに全力を尽くし、最後まで懸命に食らいつく。「ひたむき」という言葉を体現するような戦いぶりで、心揺さぶる快進撃を続けてきた。
躍進の象徴であるTJ・ペレナラのあふれるエナジーと世界最高クラスのスキルが、チームを変えたのは間違いない。加えてクラブ再建の達人、ヨハン・アッカーマンヘッドコーチの緻密にして意欲を奮い立たせるコーチングが、ノンメンバーを含むすべての選手の献身的な姿勢を呼び覚ましている。SHペレナラやWTBマカゾレ・マピンピ、HOフランコ・マレー、FBトム・マーシャルら新加入の外国人選手に目は行きがちだが、以前から所属していたプレーヤーが人が変わったようなパフォーマンスを発揮している点に、チームとしての成長は表れている。昨季までの脆い印象は、もはやどこにも見当たらない。
そんな両者の対戦で最大の焦点となるのが、セットプレーだ。特にスクラムはここまでの戦いでNTTドコモがもっとも苦しんだ部分であり、今季全試合先発出場中のPR三浦昌悟を軸にリーグ有数の推進力を備えるトヨタ自動車がプレッシャーを与えにくるのは間違いない。NTTドコモにすれば、いかにスクラムの回数が少ない展開に持ち込み、かつ勝負どころでマイボールをキープできるかが、重要なポイントになる。
リーグ戦のスコアの傾向を見ると、トヨタ自動車は16チーム中4位の288得点を挙げている一方、失点も186と勝利数の割に多く、持ち前のアタック力を押し出して攻め勝ってきたという印象だ。逆にNTTドコモは得点と失点が同数の175で、それぞれ全体の11位、5位と、堅守を軸に接戦を粘り勝ってきたチームであることがわかる。また、トヨタ自動車はリーグ最多タイの11本、NTTドコモは同3位の10本と、ともにPGによる得点が多いことも特徴的。この部分に関係する要素として、NTTドコモは反則数が96(1試合平均13.7)で16チーム中もっとも多い。ペナルティに乗じて敵陣深くでのマイボールラインアウトが増えたり、PGで着実に点を積み重ねるという流れになれば、トヨタ自動車の強みが生きるだろう。
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