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ラグビー コラム 2021年4月1日

レフェリーなくしてゲームなし ~敬意がトップリーグを支える~

be rugby ~ラグビーであれ~ by 藤島 大
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そう。万事に「でも」を忘れると危険だ。ひとつ気になる傾向がある。

レフェリーへの敬意が薄れている。キャプテンが判定に異を唱える語尾がきついのだ。「向こうのも見てよ」なんて言い方をけっこうな頻度で耳にする。解説者にはレフェリーのマイクの音声が放送よりも明瞭に聞こえるのでわかる。キャプテンならまだよい。そうでない者までしきりに疑問を口に出す。

どうやら若手というか気鋭のレフェリーに機会を与える方針がある。かたやチームの側にはスプリングボクスやオールブラックスの重鎮クラスが何人もいる。日本代表経験者も2年前のワールドカップで自信をつけて貫禄をたたえる。経験の浅いレフェリーに対して、さすがに露骨な批判はしないものの、少しばかりリスペクトの態度があやういのも事実だ。

ひとつの理由は想像できる。レフェリーとの意思疎通の名手、ペレナラの象徴する百戦錬磨の国際級が集う。判定がいささか影響を受けているのでは、押し切られているのでは、という疑心暗鬼がチームによってはなくもない。そこで負けじと強い「交渉」や「抗議」に踏み出してしまう。

レフェリーが「ソーリー」を繰り返す例もあった。あれはよくない。落球した選手が両手を合わせてペコペコ頭を下げるのと同じだ。かえって、まわりが不安になる。ピッチの上の「公用語」がイングリッシュに傾きつつあるのも不思議といえば不思議である。どうしても必要なところを除けば、おもに日本語でよいのでは。海外からのプロにとっては死活問題なので語学上達にもつながると思うのだが。

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスのグレイグ・レイドローはレフェリーとの会話の達人とされてきた。スコットランド代表のSHとして計76キャップ獲得、うち39試合で主将。「百戦錬磨組」のひとりだ。トップリーグ開幕前にインタビューした。レフェリーとの会話について質問すると答えはこうだった。

「ゲームをポジティブに運ぶという姿勢をポジティブな態度で表わすだけ。難しくはありません。レフェリーを敬い、ともに働く意識を持つようにしています」。

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