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途中出場で2年目の山口達也をフッカーに据えたスクラムで、ヒットから優勢となってスクラムトライ。FLリアム・ギルが押さえて歓喜を味わい、ゴール成功でビハインドを12点(17-29)に縮めた。
しかしクボタは失トライの3分後、悪いムードを断ち切った。
ふたたび相手の自陣脱出を防いだクボタは、敵陣右のラインアウトから、この日MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いたHOマークスがサインプレーから突破。
SH井上大介の絶妙なテンポ・コントロールにより相手のオフサイドを引き出すと、この日が先発デビューとなった早大卒のSO岸岡が、思い切って約30mのロングパスを選択。
これが花園大卒のWTBタウモハパイホネティに繋がり、左隅にハットトリックを決めて5点追加(ゴールキック失敗)。
ラストパスを放り、80分間出場を果たしたSO岸岡について、19年W杯NZ代表のCTBクロッティは試合後にお墨付きを与えていた。
「スキルセットも高く、大卒一年目でこれだけできる。才能があるのでもっと高いレベルを目指せる」(クボタ・CTBクロッティ)
後半31分、そのWTBタウモハパイがレイトタックルで退場となり、終盤に1トライを返されるが、14人で約10分間を守り切ってクボタが開幕3連勝。勝ち点4を積み上げた。
1勝2敗となったNTTコムの指揮官、元南アフリカ代表フルバックであるリースエドワードHCは「結果に対して残念というより、自分達の内容について納得がいかない部分がある」語った。
「ここ数年で一番調子が悪かったと思います。それにも関わらず10点差に抑えることができたことはポジティブ。小さなミスからボールの保持権を失っており、そこを大事にすることで自分達のラグビーができるようになると思います」
NTTコムは次戦の三菱重工相模原戦で今季2勝目を狙う。
開幕3連勝となったクボタ。16年度よりHCを務めているルディケ氏は「勝てたことはハッピー。前後半、80分間コントロールできました。スマートにプレーし、ポゼッションと判断が良かったので勝つことができました」と勝因を語った。
クボタは次戦、開幕4連勝をかけてHondaと対決する。好調クボタの戦いぶりもトップリーグ2021の見どころになりそうだ。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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