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ラグビー 関西大学リーグ2020
【ハイライト】関西学院大学 vs. 京都産業大学
昨年1年生ながら多くの試合で司令塔を務めた家村だが、今季はインサイドCTB(センター)として試合に出ていたため、久々にSOに入った。関学大は呉嶺太のキックを中心にエリアを獲得する戦法で、前節王者・天理大学と接戦をしていたが、家村が呉に蹴り負けず、強みを発揮させなかった。試合も28-21で京産大が勝利。全国への最後の枠に滑り込んだ。
全国大学選手権の初戦(3回戦)で当たるのは、関東大学対抗戦3位の慶應義塾大学だ。対抗戦の優勝は9回、全国大学選手権を3回制している、日本一歴史の古いラグビー部であり、泥臭い練習を重ねて、毎年早稲田大学や明治大学といった優勝候補と競り合ってきた。
今年は筑波大学と早稲田大学には敗れたものの、対抗戦優勝の明治大学に勝利。最終戦では帝京大学に逆転勝ちし、3位となった。昨年は全国大学選手権に出場できないという悔しさを味わっており、今年は雪辱に燃えているだろう。
この2チームは一昨年同じく大学選手権3回戦で激突しており、その時は43-25で慶應大が勝利している。京産大は強みのスクラムやモールなどのFW(フォワード)戦で優位に立てず、逆に慶應大にモールでトライを決められてしまっていた。
今シーズンの慶應大もFW戦で得点できるチームだ。前述の帝京大戦では、ラインアウトモール、さらにモールが崩れても執拗に近場のFWで攻め続けるアタックが印象的だった。
ラインアウトからモールを組む京産大
今回の対戦もFWのぶつかり合いが予想される。昨季に比べてセットプレーで強さを発揮できていない京産大は、一昨年の二の舞にならないためにそれらの精度を上げることを求められるだろう。
同じ関西で長らくライバルとして戦い、今年もともに全国大学選手権に出る予定だった同志社大ラグビー部が、部内での感染拡大により出場辞退。京産大はライバルの思いを背負っての戦いとなる。
キャプテンの田中利輝(東海大仰星)はリーグ戦後、「花園で暴れたいと思います」と力強く語った。春先のクラスター発生から1年間明るい話題のなかった京産大。苦しんだ学生たちのためにも、12月13日、勇気が出るような「ひたむきなラグビー」を期待したい。
文:岩田悠吾/写真:出口敬介(京産大アスレチック)
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