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ラグビー 関東大学対抗戦2020
【ハイライト】早稲田大学 vs. 筑波大学
対する慶大は、4勝1敗と早大の背中を追いかける立場。しかし、伝統の低く鋭いタックルは健在で、試合を追うごとに成長した姿を見せている。日本体育大学戦、青山学院大学戦ではノートライに抑え、相手をほとんど自陣に入れさせない屈強な守りで攻撃の隙を与えなかった。
さらに、昨季対抗戦王者である明大との戦いでは、明大の強力な攻撃陣を低く刺さるタックルで確実に仕留め、FWとBKが一体となって我慢強い攻守を見せた。
そして、ロスタイムに相手のペナルティを誘うと、PG(ペナルティゴール)をFB山田響(慶大)が冷静に決めて13-12で逆転。強敵相手に劇的勝利を果たして勢いに乗り、対抗戦優勝争いに名を連ねている。
慶應義塾大学・三木のタックル
これまでの5戦を通して見える慶大の強みはやはりディフェンス力。特にFL山本凱やHO(フッカー)原田衛、LO北村裕輝、CTB三木亮弥などの、相手のペナルティを誘い、試合の流れを一変させる激しいタックルは早大にとって脅威となるはず。SO(スタンドオフ)中楠一期や山田響のキックにも注意が必要だ。
早慶戦で鍵を握るのは、やはり『ディフェンス』。規律を守って内側からセットするディフェンス、『早稲田クオリティ』の実現にフォーカスしている早大と、現在、対抗戦最少失点で鉄壁の守りを誇る慶大の意地のぶつかり合いが試合を左右するだろう。
早大は5試合を通してチームの質が確実に上がっているものの、ハンドリングミスなどにより点を取り切れない部分に改善の余地が見られる。また、平井やWTB槇瑛人(スポ2=東京・国学院久我山)など、多くの選手が口をそろえるのは選手間のコミュニケーションの課題。筑波大戦から約2週間。長い準備期間を経たチームの修正力にも期待が高まる。
毎年接戦になる早慶戦。スコアを振り返ると、2015年から5年連続、1トライ1ゴール差以内で勝敗が決まっている。今季は両校好調の中で行われるだけに、どちらに軍配が上がるのかさらに分からない状況だ。
プライドをかけた熱き戦いを制するのは全勝中の早大か、快進撃を見せる慶大か。ノーサイドの瞬間まで目が離せない。
記事:塩塚梨子/写真:初見香菜子、塩塚梨子(早稲田スポーツ新聞会)
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