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ラグビー コラム 2020年9月10日

将棋とラグビー ~藤井聡太の師の言葉から~

be rugby ~ラグビーであれ~ by 藤島 大
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昨年のワールドカップのジャパンのスタンドオフ、田村優は中学ではサッカー部員、國學院栃木高校で楕円球に転じ、深いゲーム理解の求められるポジションにあって地位をつかんだ。

将棋は14歳で世に出て70歳でも一線にとどまれる。ただし18歳で始めてプロにはなれない。ラグビーならなれる。15歳で競技歴を開始して、きっと6歳のころにはすでに上手だったはずの強豪国の同じ背番号10と渡り合える。

ラグビーと将棋は異なる。しかし、どちらも、自分の将棋(ラグビー)に興味を持ち、自分で答えを見つける者が上達する。

最後に温故知新について。藤井聡太二冠の将棋は「現代の感覚と異なる昭和の考え方を受け継いでいる」(杉本八段)。この8月の王位戦では「昭和15年(1940年)に広く知られるようになった『土居矢倉』という囲い」を用いた。合理を求めて淘汰された古い戦型が人工知能の時代にそれを使いこなす若者によってむしろ見直された。

そこでまたラグビーを思う。大昔の戦法や技術に「いまの合理」を突き抜ける可能性はあるはずだと。「クロスキック(タッチライン近くのウイングが中央にパントを折り返し、起点付近に残る選手が直進して追う)」や「ヒールアウト(ラックの球を足で後ろに軽く転がしハーフが動きながらさばく)」はいかがだろうか。

文:藤島 大
藤島大

藤島 大

1961年生まれ。J SPORTSラグビー解説者。都立秋川高校、早稲田大学でラグビー部に所属。都立国立高校、早稲田大学でコーチも務めた。 スポーツニッポン新聞社を経て、92年に独立。第1回からラグビーのW杯をすべて取材。 著書に『熱狂のアルカディア』(文藝春秋)、『人類のためだ。』(鉄筆)、『知と熱』『序列を超えて。』『ラグビーって、いいもんだね。』(鉄筆文庫)近著は『事実を集めて「嘘」を書く』(エクスナレッジ)など。 ラグビーマガジン、週刊現代などに連載。ラジオNIKKEIで毎月第一月曜に『藤島大の楕円球にみる夢』放送中。

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