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ラグビー コラム 2020年6月11日

【楕円球のある光景】「釜石で見た景色」2019年ラグビーワールドカップ

楕円球のある光景 by 谷本結利(たにもとゆうり)
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2018年8月19日、釜石鵜住居復興スタジアムのこけら落としとなったヤマハ発動機ジュビロvs釜石シーウェイブス。山以外何もない中に建つスタジアムを初めて見て、津波の被害の大きさを物語る景色に私は衝撃を受けた。

それから約1年後、2019年9月25日、ラグビーワールドカップのウルグアイvsフィジーの試合が行われた。
「来てくれてありがとう」
釜石はそんな気持ちを他のどこの開催地よりも肌で感じさせてくれるところだった。
鵜住居復興スタジアム最寄駅の鵜住居駅で電車が来るたびに大漁旗を大きく振って迎えてくれる大勢の人、駅からスタジアムまでの道で手作りのティッシュカバーを手渡してくれる方々、試合前に「ありがとうの手紙」という歌を歌ってくれた子供達。
ティッシュカバーの中には、「震災の時に日本中の皆様からいただいた支援でやっとここまで立ち上がりました、その感謝を表すために作りました」ということが書かれた紙が入っていた。
「ありがとうの手紙」も復興支援に対する感謝のメッセージだった。歌ってくれた子供たちの多くは震災のときにはまだ生まれていなかったと思うと、余計に胸にくるものがあった。


東北生まれでもなく、東北に住んだこともない私がどんなことを言っても安っぽいだろう。
でもこの日ここでワールドカップの試合が無事開催出来たこと、釜石の人たちの温かみ、素晴らしい試合、そして釜石はもちろん辿り着くまでの東北の景色をずっと忘れないでいたい。
また釜石に行きたい。

文/写真・谷本結利

谷本結利(たにもとゆうり)

静岡市生まれ。中学3年の時に当時日本代表だった大畑大介をテレビで観たことからラグビーに出会い、高校1年の時から撮り始める。日本写真芸術専門学校卒業後、朝日新聞出版の契約社員カメラマンとしてインタビュー、ポートレート、料理、店舗など様々な撮影現場を経験。2011年よりフリーランスになってからはスポーツの現場に仕事を寄せている。日本スポーツ写真協会会員

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