ラグビー日本代表の攻守の要 中村亮土は、料理の腕もいぶし銀

──キッチンも使いやすいように変えたくなるのではないですか。

「そうなんですよ。もっと広くしたいです。広いキッチンのほうが魚もさばきやすいですから。近いうちに引っ越す予定なので考えようと思います。今後もたまには料理をしていきたいのですが、失敗もあって、自粛生活のストレスがたまっている状態で料理が上手くできないと、叫びそうになりますよね(笑)」

──奥様はどんな反応ですか。

「美味しいって食べてくれますけど、どこまで本気か分からないです(笑)」

──ラグビーの話も聞かせてください。6月13日からいよいよニュージーランド国内でスーパーラグビーが再開されます。中村さんは解説も担当されますが、好きなチームはありますか。

「僕はハリケーンズとブルーズです。ハリケーンズは高校生の頃から好きでした。タナ・ウマンガ、コンラッド・スミス（ともにオールブラックス）という選手がいた時代から好きで、ユニフォームのデザインもプレースタイルも好きでした。ブルーズはオークランドを本拠地とするチームですが、社会人になってから２カ月ほどオークランドに留学している時期があって、その頃から応援していました。実力があるのに勝てない。弱いチームを応援したくなる気持ちもありまして。そのブルーズにハリケーンズからボーデン・バレットが移籍し、ダン・カーターまで入った。どえらいことになりましたね(笑)。楽しみです」

──中村さんが解説を担当する開幕戦は、チーフスとハイランダーズが対戦します。ハイランダーズは、日本代表の戦術を担当するトニー・ブラウンが、アシスタントコーチを務めていますね。

「トニー・ブラウンが以前コーチだったときのハイランダーズのラグビーは面白かったですよ。彼がいなくなってからは、見たくなるような試合がなくなった気がします。今季はセットプレーからの面白いサインプレーとか、お客さんを楽しませるような試合をしてくれるという期待がありますね。楽しみです」

※トニー・ブラウンは、攻撃面のコーチとして世界的に高く評価されている。2013～2016年までハイランダーズのアシスタントコーチ、2017年はヘッドコーチ。以降は日本代表のアシスタントコーチに専念。今季はハイランダーズのアシスタントコーチに復帰したが、日本代表のアシスタントコーチは継続する。

文：村上晃一