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このほか、南アフリカカンファレンスの首位攻防戦ではシャークスがストーマーズとの激闘を制した。この試合では、4PG、1ゴールを決めたシャークスのSOカーウィン・ボッシュの正確なプレースキックが光った。同カンファレンスは、1位シャークス、2位ストーマーズが変わらないが、3位につけるハグアレスの試合(対ハイランダーズ)は中止となった。オーストラリアカンファレンスは、ワラターズを47-14で破ったブランビーズが勝ち点23とし、2位のレベルズを10点引き離してダントツの1位。NZカンファレンスは、クルセイダーズが23点で1位、これを第7節で南アフリカのライオンズを43-10で下したブルーズが22点で2位、以下、チーフス、ハリケーンズが続いている。
写真:「チーム・オブ・ザ・シーズン」に選手されたLOマイケル・ストーバーグ
スーパーラグビーの公式サイトは、第7節を終えたところでの「チーム・オブ・ザ・シーズン」を発表。サンウルブズからLOマイケル・ストーバーグが選出された。ここまで全試合に出場しているストーバーグは、第1、3、5節で「チーム・オブ・ザ・ウィーク」に選出された。正確なラインアウトキャッチ、的確なタックルほか、好サポートからのトライも決めており、総合点で高く評価されている。
サンウルブズはまだ成長段階であり、各カンファレンスの順位争いの楽しみも膨らんだところでの中断は残念でならない。3月14日、スーパーラグビーを運営するSANZAARから出された声明の要旨は次の通り。「NZ政府の14日間の入国の際の隔離政策に伴い、今週末の試合をもって2020年のスーパーラグビーを一旦中断することが決まりました。選手やファン、報道陣の皆様にとって非常に残念な結果になってしまい申し訳なく思っています。しかしながら、複雑な試合のスケジュール、様々な国の場所で行っている試合をカバーすることを勘案すると、今回の結果にならざるを得ないと考えています」。
フランス最高峰リーグの「トップ14」ほか、世界各地のプロリーグも中断する事態となっている。1995年、アマチュアスポーツだったラグビーがオープン化され、プロが容認されるようになって世界中でプロリーグが発足した。以来、最大の危機を迎えたといえるだろう。新型コロナウイルス感染拡大の収まるのを願うばかりだが、日本でもトップ選手たちが、SNSで簡単にできるトレーニングなどを動画で紹介し、試合や練習ができない選手たちを励ますメッセージを発信している。いまできる範囲のことをする選手たちの前向きな行動には勇気づけられる。各リーグが再開されるまで、知恵を出し合い、この難局を乗り切りたい。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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