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「4年間で1度も(帝京大学に)勝てなかった…」。1年時からスタメンで帝京大学と戦ったFL(フランカー)土谷深浩(4年・福岡)は振り返る。22-24。あと一歩及ばなかった。
最後の約20分間はまさに「死闘」。後半30分過ぎからゴール前での局地戦が始まった。
22-17と1トライ1ゴールで逆転される展開。すでにPR(プロップ)の鎌田慎平(4年・東福岡)と木原優作(1年・東福岡)の足はつっていた。
それでも、嶋崎達也監督(体育系・助教)は「2人はスクラムも強い。局地戦だけなら戦える」と2人を信じた。
WTB(ウィング)仁熊秀斗(3年・石見智翠館)が、FW(フォワード)の選手一人ひとりに声をかければ、WTB島田悠平(4年・國學院久我山)も「ここだぞ。筑波!」と鼓舞した。
ピック&ゴーで攻め続ける帝京に対し、FW陣は粘り強く耐えた。ロスタイムは4分。帝京は満を持して、主将・本郷泰司(4年・京都成章)を投入。最後はその本郷の判断が光った。
本郷は「FWでトライを取れると思っていた」一方で、スクラムの位置が下がったこともあり、「BK(バックス)もサインプレーを用意していた」という。
最後の最後でBKに回し、WTB木村朋也(3年・伏見工業)がトライ。時計の針は50分を越えていた。SO北村将大(3年・御所実業)のコンバージョンキックが決まり、ノーサイド。
筑波大学は目前まで迫った勝利がスルリと手から滑り落ちた。試合後、嶋崎監督は「最後の一歩。乗り越えなければいけばいけないところを乗り越えられなかった。残念です」と話した。
先制トライは帝京。ラックから一瞬の隙を突かれた。ライン際の狭いスペースをSH(スクラムハーフ)土永雷(3年・光泉)とWTB尾崎泰雅(3年・伏見工業)の2人で崩された。
自陣での攻防は続いたが、FW勝負では負けてなかった。15分、相手のラインアウトでボールを奪取すると、一気に大外に展開。
島田のビックゲインから最後は主将のSH杉山優平(4年・大阪桐蔭)が走り切り、7-5と逆転。「準備してきたことができたトライだった」(杉山)と振り返る。
21分には敵陣でフェーズを重ね、最後はFB(フルバック)松永貫汰(2年・大阪産業大附)が飛び込み、筑波が連続トライ。
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