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ラグビーワールドカップの日本代表だけでなく「ONE TEAM」で優勝を目指す各大学から、それを支える選手、スタッフを紹介します。今回は筑波大学新聞のコラムです。
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筑波大学ラグビー部には約100人の部員がいる。
推薦・一般入試で入学した、体育専門学群の学生が大半を占めるが、医学群の中田都来(3年・灘)や理工学群の熊谷兼人(4年・茗溪学園)を筆頭に、他学群ながら活躍する学生も多い。
その中でも、一際目立つ異色の経歴を持つ部員がいる。今年、筑波大学大学院に進学した松橋瑠偉だ。
仙台高等専門学校出身で、4、5年生の時は全国高専大会で、連覇を成し遂げた実績を持つ。
その後、鹿屋体育大学に3年生から編入し、保健体育の教員免許を取得。今年から筑波大のラグビー部でアナリストとしての活動を始めた。
しかし、6月に一転、大学院生では異例の選手として、再スタートを切った。
「やるからには全力でやりたい」と語った松橋だが、筑波で唯一の院生ラガーマンを始めるきっかけはなんだったのか。筑波で奮闘するラガーマンの素顔に迫った。
青森県出身。男3人兄弟の末っ子として生まれた。兄の影響から、小学4年生で野球を始めると、中学3年生では主将を務めるほど、野球に夢中になった。
ところが、八戸高等専門学校に進学後、野球を続けることはなかった。ラグビー部から熱烈な勧誘を受けたからだ。ラグビーの楽しさを知っていたことも大きい。
小学3年生の頃、2番目の兄が通っていたラグビースクールに誘われ、人数合わせで試合に出場したことがあった。だが、その頃は野球一筋で、ラグビーはあくまで「遊び」だった。
八戸高専では、「ほぼ、ラグビーしかしてなかった」と振り返るほど熱中した。将来は車関係の仕事に就きたいと、機械科のある高専を選んだことを忘れるほどだ。
2年生になると、「もっとうまくなりたい」という気持ちが強くなる。だが、八戸高専は部員が少ない上に、ラグビーをしっかりと教えられる人がいない環境で限界があった。
そこで、3年生の終わりに仙台高専への転校という異例の決断をした。仙台高専は同じ機械科があり、全国高専大会で2連覇していたラグビーの強豪校だ。
転校後はFL(フランカー)やSH(スクラムハーフ)など、複数のポジションをこなし、万能選手として力を発揮。仙台高専の連覇を4まで伸ばした。
「周りの人の支えがあり、純粋にラグビーを楽しむことができた。転校して良かった」と語った。
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