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ラグビー コラム 2019年7月26日

最強フィジーに対してどんな試合ができるか注目。パシフィック・ネーションズカップ2019 日本 vs. フィジーの見どころ

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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日本 vs. フィジー

ラグビーワールドカップ(RWC)日本大会開幕まで56日となる7月27日(土)、日本代表が今年初めてのテストマッチ(国代表同士の試合)に臨む。RWCのために新設された岩手県の釜石鵜住居復興スタジアムにて、世界ランキング9位のフィジー代表との戦いだ。この試合は、パシフィックネーションズカップ(PNC)の開幕戦でもあり、8月3日=トンガ代表、8月10日=アメリカ代表と試合が続く。RWCで初の決勝トーナメント進出を目指す日本代表にとっては、一つ一つが貴重な準備の機会だ。

フィジー代表戦の日本代表メンバーは、初キャップとなるFLピーター・ラブスカフニをキャプテンに抜擢し、PR稲垣啓太、HO堀江翔太、LOルーク・トンプソン、NO8アマナキ・レレイ・マフィ、SO田村優、WTB福岡堅樹、松島幸太朗ら2015年大会の経験者を軸に編成されている。本来のキャプテンであるリーチ マイケルは、怪我か復帰したばかりということもあってリザーブに回り、後半出場する可能性が高い。初キャップとなるLOジェームズ・ムーアは、「大好きな日本の代表になれて誇りに思います。フィジカルの部分、特にタックルで持ち味を出したいです。また、ラインアウトの獲得率を上げることにも貢献したいです」と意気込みを語った。リザーブでは、PR木津悠輔も出場すれば初キャップとなる。

前日の練習後に会見したアタックコーチのトニー・ブラウンは、「長いプレシーズンを経て、今年最初のテストマッチということでエキサイティングな気持ちです。明日のアタック(攻撃)が上手く行くかどうかは蓋を開けてみたいと分からないし、ミスもあると思いますが、自分たちがやろうとするアタックを遂行できれば満足です」と話した。ディフェンス面についても記者の質問に応えて言及。「フィジーの選手は個々に強く、オフロードパス(タックルされらがらのパス)をつないでくる。ディフェンスラインのスピードを上げ、スペースを与えないことが大切です」。

ブラウンコーチの言葉通り、フィジーは強力なメンバーを組んできた。2018年11月、フランス代表を破り、現在の世界ランキングは9位。2週間前にはニュージーランドのマオリ・オールブラックスを破り、RWCベスト8入りに向けてレベルアップを続けている。日本代表戦の先発メンバーも15人中12人がマオリ・オールブラックスを破った選手たち。そのほとんどが、フランス、イングランドのプロリーグでプレーする一流選手たちだ。

キャプテンのFLドミニコ・ワンガニンブロトゥ(194cm、115kg、33歳)はフランス(ブリーヴ)でプレーし、2018年のフランス戦勝利、先日のマオリ・オールブラックス戦勝利のチームでもキャプテンを務めた万能FWだ。LOレオネ・ナカラワ(201cm、117kg、32歳)は、ダン・カーターもプレーしたラシン92で活躍中。抜群の突進力で前に出てくる。ナカワラと、FLセミ・クナタニ(193cm、107kg、28歳)は、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックで金メダルを獲得した7人制フィジー代表のメンバーでもあり、彼らを筆頭に大きなサイズでもスピーディーに走り回る選手が多い。

「フィジーには、スペシャルな才能を持つアスリートが揃っていて、ランニングラグビーをしますが、ラグビーのコアとなるスクラム、ラインアウトでボールを獲得しないと勝つことはできません。日本代表は危険なチームです。ディフェンスもしっかりしなくては」(フィジー代表ジョン・マッキーヘッドコーチ)。

リーチはフィジーについて「日本代表が一番苦手なチーム」と話す。日本代表が攻め込んだ時、ミスなどでボールを奪われると、あっという間にトライまで走り切られるのは、よく見るシーンだ。ランのスピードとスキルについてはフィジーが上と認めざるを得ない。持ち味を出させないためには、ボールキャリアーに徹底してプレッシャーをかけ、攻めている時間はミスをせず、攻守の切り替えを素早くすることだ。攻めから守りに転じたときの反応は、宮崎合宿で取り組んだことの一つ。その成果も見せてもらいたい。過去の日本代表との対戦のなかでも「最強」と言ってよいフィジーに対し、どんな戦いができるのか、RWCに向かって自信をつかむ試合であってほしい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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