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ラグビー ニュース 2019年6月29日

森重隆氏が新会長、日本ラグビー協会の新役員が決まる

ラグビーニュース by 斉藤 健仁
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写真:森重隆新会長(左)と専務理事(右)

6月29日、日本ラグビー協会が都内で評議員会および理事会を開き、2019年度、2020年度の役員を決定した。

日本ラグビー協会の新会長には理事と、九州ラグビー協会会長だった森重隆氏(67歳※新任)が就任した。

副会長には元ヤマハ発動機などの監督を務めた清宮克幸氏(51歳※新任)と山城泰介氏(63歳※新任)が、また、専務理事には7人制ラグビー総監督&7人制ラグビーの男子ヘッドコーチを務めている岩渕健輔氏(43歳※新任)。

理事会後、森会長と岩渕専務理事が会見を開いた。まず森会長が下記のように挨拶した。

「ここから日本ラグビーを引っ張っていく覚悟でおります。日本のラグビーはよきアマチュアリズムを発揮しながら、これまですばらしい人材を世に送り出してきました。また、自己犠牲の精神で地域やチームに貢献してきました。

日本協会の使命は競技人口やファンを増やし、ラグビースピリッツがますます多くの人々に浸透することで、日本が素晴らしい国になることを使命、目標としています。

それをきっかけとして、とても大きな節目となる、ワールドカップを目前に控えるチャンスをいただきました。

森(喜朗)元名誉会長はじめ、熱き思いの数々が(ワールドカップの)誘致を実現しましたが、その働きや思いや感謝を脇に置かせていただき、来る9月20から始まる世界最高峰のラグビーの試合に向けて、まずは開幕前に、自ら熱き思いの伝道師となるべく、全国の開催都市に足を運び、地域の方たちと交流していきたいと考えております。

よきアマチュアリズムをはぐくんで、よき仲間に恵まれてきた、これまでの日本のラグビー界をひとつにしようとしつつ、これからの日本ラグビーをプロの洗礼を受けながら、日本代表が世界ランクをひとつひとつ登ってもらいたい。

そして、数十年後に、また日本でのワールドカップで、ニュージーランドなど世界の強豪と優勝を競ってほしい。こう願っております。子どもたちがたくましく輝かしいラグビー選手を見て、僕も日本代表になりたいと思う子どもたちが増えてほしい。

そんな未来予想図を、協会スタッフはじめて、みんなが、私がついてきてくれるように日々精進していくつもりです。是非、今回のワールドカップ、日本開催を機会に、ラグビースピリッツがますます多くの人に浸透することで、日本が素晴らしい国になっていくことを信じています。

最後になりますが、前岡村会長をはじめ、これまでラグビー協会にご尽力していただいたレガシーを継続することに加え、将来の日本ラグビーの進むべき正しい方向を導き出し、変化し進化し続けたい。みなさんとラグビーワールドカップを成功させ、2020東京につなげてきたい」。

続いて、専務理事と男子7人制ラグビーのヘッドコーチの兼務となる岩渕氏はこう話した。

「これからラグビー界は、1年の間に、ものすごく大事なイベント2つ迎えます。会長と私の任期は2年だと思いますが、その間にワールドカップとオリンピックがやってくる。この1年、2年がこれから 先、日本ラグビーの50年、100年が決まる。そういう強い覚悟でやらなければいけないと感じています。

専務理事としていろいろ会長と相談しながら、しっかりと計画を立てて、実施していかないといけないと思っていますが、やはりワールドカップとオリンピックという2つのイベント、ラグビーにとって一番大事なもの、レガシーが残るようなものにすること。

我々ラグビー協会として、ラグビーの確固たる本質をラグビーに馴染みない人にお伝えできる、本当に、最初で、最大のチャンスだと思っております。そういったことをしっかりしていかないといけないと思っています。

それと同時に、今、私はずっと代表チームの強化を担当させていただいてきましたが、ラグビー協会としては代表チームに勝て、勝てと言います。

それはワールドカップの結果もそうですし、オリンピックではメダル取れと言っていますが、私自身はラグビー協会そのものが、他のユニオンに勝てるようなユニオンにならないといけないと思っています。

ユニオンが世界で一番になれないと代表チームが世界で一番になれない。そういうこともあるので、ガバナンス、コンプライアンスを徹底して、意志決定のスピードを速くして、世界と戦えるようなユニオンにしていかないといけない。

また、協会の大きな仕事として、協会のステイトメントの中で『ビッグトライ』ということを言っています。協会そのものが会長の下で全員がトライしていかないといけないと思っています。

そのために、これから先、代表チームの継続的な強化とラグビーの価値をしっかり維持していくこと、それから財政の健全化、こういったこと2年でつくっていく必要があります」。

その後、質疑応答が行われた。

森会長は会長を受けた経緯を「4月17日だったと思うのですが、理事会に森元名誉会長が来られて、(僕が)辞任して、岡村会長が名誉会長(になる)。

あとは勝手に決めなさいと言われて、あれからみんなで議論して、唯一、70歳を超えていなかったのは僕だけで、みんなに能力は別だと冷やかされたのですが、そのとき副会長で67歳だったので、みなさんに推薦をいただいて会長になった」と話した。

また、岩渕専務理事以外に、今までより若手を起用したことに関して狙いを聞かれると森新会長は「新副会長や岩渕とか、とにかく若返って加速化する、改善とかもうちょっとスピードアップしたいということが若手(起用)につながった。

それから、ガバナンスとして、あまりピシッとしてなかったですから、専門家に入っていただいて、特別な意見をいただくように、そういった配慮で若い人選になりました」と語った。

岩渕専務理事は男子7人制代表のヘッドコーチとの兼務に関しては、下記のように答えた。

「今のラグビー協会の置かれている協会の状況は非常に大切な時期です。ワールドカップをホスト国として迎えますし、そういった協会の状況がまずありました。

7人制のヘッドコーチもやらせていただいていますが、オリンピックまで1年、そちらも同様に非常に大切なことと考えています。

先ほど、理事会で専務理事を拝命しましたが、その後、森会長にご相談したのは、協会の意志決定とか、理事のこれまでの責任をより明確して、本当にそれぞれのタームを理事がしっかり責任を果たすようにしていきたい。

また、実際には専務理事に集中せずに、専務理事に支えるような体制を一緒に作っていただきたいというお願いをしました。協会にとってはこの1年間、非常に大事な時期だと思いますが、協会そのもののも会長といっしょに乗り越えていかないといけない」。

日本で初めて行われるワールドカップ開幕まであと80日あまり。新体制となった日本ラグビー協会は、元日本代表の名選手だった森新会長と岩渕専務理事の2人が舵取りしていくことになった。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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