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パナソニック対日野と並んで接戦になったのが、6月23日(日)、秩父宮ラグビー場で行われたNTTコミュニケーションズ対東芝ブレイブルーパスだ。抜群の突破力を見せたのは、摂南大学出身で2年目のWTBジョネ・ナイカブラ。フィジー出身選手特有のバネの効いた走りで、FL山本紘史のトライを演出し、前半12分にはNTTコムのキックをキャッチしてカウンターアタック。約60mを一気に走り抜けてトライを決めた。
NTTコムは素早くボールを動かそうとしてはハンドリングエラーが起きたが、それを誘ったのは東芝の激しく前に出るプレッシャーだった。瀬川智広監督は「ブレイクダウンでファイトするのはきょうの一つのテーマでした」と話し、「この試合で何かテストしようということはありません。ベストメンバーで臨みました。本気の試合は一つでも多いほうが良い」と、トップリーグカップも全力で戦う意気込みを語った。
この試合では、後半11分、NTTコムの交代選手としてパナソニックから移籍してきた山田章仁が登場。直後に東芝のキックパスを2人の選手と競り合ってキャッチし、トライにつなげた。「新鮮な気持ちでプレーしました」。まだ日本代表でのRWC出場もあきらめていない。「与えられた時間でインパクトを残したいです」。
東芝では41歳の大野均が後半登場し、スタンドから大きな歓声で迎えられた。「嬉しかったですね。東芝はNTTコムを苦手にしていたので、若いチームには自信になったと思います」。最終スコアは、31-24。若手とベテランが融合した東芝の勝利だった。この日の観客数は、5,383人。開幕節11試合のなかで最多だった。日本代表選手が不在でも、さまざまな視点で楽しめるトップリーグカップは、次節、6月28日(金)、29日(土)、30日(日)に全国各地で行われる。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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