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ラグビー コラム 2019年6月12日

ラグビーを愛するトップビジネスマンに聞く~片山酒造 片山 貴之社長~

ラグビーのすゝめ by 村上 晃一
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片山 貴之

オールブラックスのお酒は大変名誉! 世界中に『柏盛』を広めたい

──そのあと、今市に戻ってきたのですね。

「23年前になります。1990年代初期にバブルが弾けましたが、それでも90年代の鬼怒川温泉は社員旅行の宴会が多く、宴会用のお酒もよく売れました。しかし、次第に景気が後退して売り上げが激減しました。そんなとき父が66歳で他界しました。この20年はお店を立て直すために働いた日々でした」

──どうやって、立て直したのですか。

「片山酒造の強味は何かと考えたのです。街道沿いに店があって、たくさんの車が通るという立地の良さがある。そして、多くの酒蔵が機械化を進める中で、昔の伝統的な酒造りを続けてきた特徴がある。そこで、酒蔵見学を始めてみようと考えました。ちょうど10年ほど前です。同時に個人がSNSで情報を発信する時代が来た。口コミで評判が広まり、今では年に2万人の見学者が訪れるようになりました。お客さん一人一人に対して丁寧に接客するという業態に変えたのです」

──酒蔵見学は無料なのですね。

「そうです。買ってくれなくても良いと思って始めたのですが、酒蔵を見て、手作りであることに感動すると皆さん買ってくれます。酒蔵見学はウェブサイトで予約もできますが、ふらりと立ち寄った方にも、観ていきますか?と声をかけてご案内しています」

──経営理念ともつながりますね。

「大量生産するのではなく、日光に来たお客さんに、日光に来たらいいお酒があったね、と言ってもらえるものを目指しています。年々ファンが増えているのは私の誇りです。大手と同じ土俵で戦ったら勝ち目はない。大手がぜったいにしないことで勝負しなくてはいけない。ラグビーと同じで、自分のストロングポイントを伸ばす戦い方です。うちは少人数の酒蔵なので一人が何役もこなします。各人ができることを増やし、コミュニケーションやチームワークを大切にしています」

──今年は日本でラグビーワールドカップ(RWC)が開催されます。お忙しくてテレビを見る時間もないと思いますが、2015年のRWCで日本代表が南アフリカ戦を破った試合はどこかでご覧になりましたか。

「ちょうど東京に出張中で、ビジネスホテルのテレビで、一人で見ました。感動しました。興奮して眠れなくて、そのまま朝イチの電車でこっちに戻ってきました」

──日本大会は観戦に行きますか。

「それが、チケットの抽選はすべて外れてしまいました(笑)。近所にチケットが取れた人がいまして、一緒に行こうと誘われているので、一試合は行こうかなと思っています。オールブラックスを見たかったんですけどね」

片山酒造 ALL BLACKS 純米大吟醸

──片山酒造はオールブラックスのお酒を造っていますね。

「ラグビー仲間の縁で話が来ました。これほど名誉なことはないし、お引き受けすることにしました。ニュージーランドラグビー協会と契約し、去年の7月から販売しています。『ALL BLACKS 純米大吟醸』。世界一のチームに相応しいように最高ランクの仕込みをし、すべて手作業で行いました。自信の一品です。1,000本作り、残りは200本ほどです。うちのWEBサイトでも買えますし、店頭でも売っています」

──今後の夢、目標を聞かせてください。

「日本酒業界の一員として、日本酒の普及に力を入れたいです。いつかは世界の人に自分が作ったお酒を広げていきたいし、世界中の人に『柏盛』を飲んでもらいたいです。同時に日光市の観光協会の仕事もしていますので、日光に来てよかったと言ってもらえるようにしていきたいですね。ラグビーに関して言えば、ラグビーの精神を多くの方に知ってもらいたいです。ラグビースピリットは子供の教育にもすごく良いところがあると思います。絆、友情、自己犠牲の精神。トライをした人よりも、つないだ人に光を当てるところがある。会社経営をしていると痛感するのですが、縁の下の力持ちに感謝し、評価しないといけないと強く思うのです。日本で開催されるRWCは、ラグビースピリットを知ってもらうチャンスだとも思っています」

片山 貴之

片山酒造株式会社 代表取締役 片山 貴之

栃木県日光市(旧今市市)生まれ。地元の中学から國學院久我山高校に進学して、3年生の時に全国大会優勝を経験。明治学院大学に進学後、関東社会人4部リーグ・株式会社廣屋で5年間プレーした後、家業の造り酒屋に戻る。

片山酒造株式会社

創業明治12年、新潟柏崎出身の片山久太郎がおいしい水を求めて、日光の地で創業。昔ながらの伝統的な製法にこだわり生原酒を販売中。原酒をたっぷりしみ込ませた酒ケーキも全国からお取り寄せがある人気スイーツ。
http://www.kashiwazakari.com/

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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