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これをブランビーズの万能NO8、マキャフリーが素早く捕球し、HOフォラウ・ファインガアが無人エリアへ大きく蹴り返す好プレー。
ターンオーバーから、最後はCTBテヴィタ・クリンドラニが右隅でスコア。
ライオンズはチャンスから一気にトライを奪われる手痛い展開で、11点ビハインド(8-19)で後半へ向かった。
後半はブランビーズがスクラム、ラインアウトでも強固な足場を作った。
ライオンズは強みのスクラムでペナルティを奪取するも、敵陣マイボールラインアウトが2連続でカットされる。ブラビーズはこの辺りからラインアウト、そして終盤はスクラムでも優勢となった。
ライオンズは後半10分にSOエルトン・ヤンチースがパスミスを捕球、見事なフェイントからトライを決めて4点差(15-19)に詰めるが、これはチームトライというより、個人技による幸運なトライ。
この日のアタックの迫力は、ブランビーズに軍配が上がるだろう。
後半25分にFBバンクス、その3分後にはCTBライトが間隙を突いて独走トライを決め、31-15とリードを広げた。
ライオンズは後半30分に途中出場のシルヴィアン・マフザが右隅でスコアラーとなったが、最後はスクラムでもドミネート(制圧)され、良いところがなかった。
この日のブランビーズのラインアウト成功率は92.9%、スクラム成功率が100%だったのに対し、ライオンズは同数値が順に84.6%、77.8%といずれも下回った。
最終スコアは31-20だが、スコア以上にブランビーズの充実ぶりが目立っていた。
攻守に精度の高かったブランビーズは今季3勝目。オーストラリア・カンファレンスの3位に浮上した。
今季4敗目を喫したライオンズは、南アフリカ・カンファンレンスでまさかの最下位。
1~5位までの勝点差が「5」という大混戦ではあるものの、昨季準優勝チームのプライドに傷をつける状況になっている。
3年連続でプレーオフ決勝に進出し、昨季まで南アフリカの希望となっていたライオンズ。悲願のSR初優勝への道筋は見えてこない。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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