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当初はフォワードが7人になった場合、ウイングがスクラムに加わる予定だったというが、ピッチ上で司令塔パーカーに止められたという。
「7人になったらウイングがスクラムに入る予定でしたが、パーカーに止められました。スクラムが押されたときは焦りましたが、スクラムが入らなくて良かったことは、ご覧になった通りです」(WTBファンデンヒーファー)
ゴールは成功し、ついにビハインドは1点差(30-31)に。
後半38分、敵陣に攻め込んだサンウルブズは、SOパーカーが左足でドロップゴールを狙った。チームの意思統一はできていたが、相手プレッシャーが速かった。放物線はHポールの左に反れた。
「セットプレーの段階から、ああいう状況(ドロップゴール)にもっていこうと。しかし個人(SOパーカー)にプレッシャーがかかったので、あれは仕方ないと思います」(CTB中村)
最後は相手がボールを確保すると、ボールを蹴り出して30-31のままノーサイド。
今季初勝利を挙げて1勝1敗としたワラターズのダリル・ギブソンHC(ヘッドコーチ)は「勝って終わることができたことは良かったですが、想定と違った部分もありました。ターンオーバーを与えすぎたところは残念でした」と厳しい表情だった。
また豪州代表でもあるFLマイケル・フーパー主将は、サンウルブズから受けたプレッシャーとして、FWのセットピース(スクラム)、スペースへのアタック、SOパーカーのキックなどを挙げた。
サンウルブズは勝利こそ逃したが、7点差以内のボーナスポイント「1」を今季初めて獲得。先週「16」あった反則は「9」に減り、スクラム成功率は62.5%から100%になるなど改善が目立った。
次戦以降に期待の持てる戦いを見せてくれたサンウルブズ。
スコット・ハンセンHC代行は「今週の準備は良かった。結果は残念でしたが、前に進むしかありません。スクラムが良かったのはマーティ・ヴィール(アシスタント・スクラムコーチ)のおかげです」と前向きなコメントを残した。
またマイケル・リトル共同主将は「ガッカリな結果でしたが、誇りに思えるパフォーマンスでした。ディフェンスが素晴らしかった」と手応えを語った。
サンウルブズは休む間もなくニュージーランドへ飛び、3月2日(土)、NZ北島ハミルトンで、開幕2連敗で勝利に飢えているチーフス(ニュージーランド)と対戦する。
大きなポテンシャルを見せてくれたサンウルブズ。接戦で勝ちきる強さを身につけ、勝利という結果で声援に応えたい。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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