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優勝はやはりシード13校から出る可能性は高いと予想されるが、今年度はノーシード校にも力のあるチームが揃ったことも特徴だろう。
突破力に長けた主将CTB李承信(3年)が中心の大阪朝鮮(大阪第2)、FB二村莞司(3年)ら走力のある選手が揃う京都成章(京都)、尾道(広島)、石見智翠館(島根)、國學院栃木(栃木)。
そして、82シーズンぶりの出場を果たした早稲田実業(東京第1)が実力校だ。シード校以外が、シード校を破る「シードバック」が何回起こるかにも注目してほしい。
今大会の初出場校は、三菱重工相模原のコーチ陣が指導にあたっている聖光学院(福島)と、日本代表の名CTBだった霜村誠一氏が監督をつとめる桐生第一(群馬)の2校だ。両校とも、まず、花園での初勝利を目指す。
高校ラグビー界は「西高東低」と言われて久しく、20年連続で西のチームが優勝(2010年度大会のみ、東福岡と桐蔭学園が同時優勝)し続けている。
今年も全体的には西のチームが優勢であることは変わらないが、東のチームの奮闘にも期待したい。
「花園から世界へ」という大会スローガンの通り、15人制のワールドカップや7人制のオリンピックに出場した選手の多くは花園で躍動した選手たちである。
きっと、今大会に出場した選手の中からも2023年のフランスワールドカップ、2024年パリ五輪で輝く選手が出てくるはずだ。
花園は負けたら終わりのノックアウト方式である。高校時代の青春と努力を花園にぶつけるからこそ、見ているものの心を打つ。
そして今年度は平成最後の大会。新しい花園ラグビー場で最初に優勝旗「飛球の旗」を手にするのはどのチームの主将になるのか。開幕は12月27日(木)、そして決勝は1月7日(月)である。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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