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日本代表の現在地が浮き彫りになる戦いだった。11月3日、東京都調布市の味の素スタジアムは、43,751人の観衆を記録した。この数字は現在のカウント方法を開始した2004年度以降の日本代表戦で最多だった。ニュージーランド代表オールブラックスから5トライを奪ったのも初めて。69-31の38点差も過去の対戦の中でもっとも詰まった。しかし、2019年のラグビーワールドカップでベスト8入りを目標とするチームとして、10トライを奪われて喜んではいられない。たくさんの課題が露になった試合だった。
オールブラックスは、テストマッチの経験の浅いメンバーが多かったとはいえ、ラグビー王国屈指の才能集団であり、全員が優れたラグビー知識とスキルを持っている。いったん波に乗ればトライを畳みかけてくる。彼らに勝つには、ディフェンスでプレッシャーをかけ続け、ミスのない攻撃で得点するしかない。立ち上がりの日本代表は、その意気込みで前に出た。前半4分のLOアニセ サムエラのキックチャージからのトライは、起点になったブレイクダウン(ボール争奪局面)でリーチ マイケルが激しくプレッシャーをかけたからこそできたものだ。
しかし、その後の日本代表は、ブレイクダウン、スクラムでの反則でピンチを招き、ラインアウトからの連続攻撃でHOデイン・コールズにトライを許す。19分のSOリッチー・モウンガのトライは、SH流大、CTBラファエレ ティモシーの間を突破されたミスタックルだ。日本代表の前に出るディフェンスが機能するシーンもあったが、38分、CTBンガニ・ラウマペのトライは裏を取られた。相手の動きに対応してスペースを巧みに突くオールブラックスの各選手たちの判断、スキルが日本代表のディフェンスを翻弄しはじめる。
リーチキャプテンは「タックルした後、ボールキャリアーを離さないオールブラックスのプランに対応できなかった」と話した。日本代表の素早いテンポを警戒したオールブラックスがボールの出るスピードを少しでも遅らせるために執拗にボールに絡んできたのだが、強豪国は日本代表に対して同じようにプレーしてくるだろう。その中で素早いテンポでボールを出すため、ブレイクダウンのスキルを高めないといけないということだ。
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