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特に午後の練習では45~50分、選手たちはサーキットを挟みながらアタック&ディフェンスを続けた。
9月の和歌山合宿から新しいGPS(全地球測位システム)を導入し、選手たちは走った距離、加速回数など12に渡る項目がリアルタイムで計測されるようになった。
さらに心拍数も同時に測ることができ、頭上には「ドローン」が飛び、心拍数が上がった状態でもしっかりとした判断、パフォーンマンスができているか、自分でも確認でき、コーチ陣からも判断されているという。
ジョセフHCを筆頭に、アタック担当のトニー・ブラウン、ディフェンス担当のジョン・プラムツリーらコーチ陣は変わらず、基本的には今までやってきた戦い方の継続を強調していた。
「キックを多用することは我々のゲームの一部でありますが、若干変更点を加えたのでそこの落とし込みと、新しい選手がいるので我々のシステムに慣れる、馴染んでもらうことをやっていきたい」。
「『アンストラクチャー』(崩れた状態)という言葉をよく使いますが、アタックやキックを使って、できる限りゲームの展開を速く継続して、コントロールしながらアンストラクチャーの状況にもっていくようにしたい」(ジョセフHC)。
ただ、6月の日本代表戦から、アンストラクチャーからのボールの動かし方を若干変更し、アタック、ディフェンスラインでもより「加速」(アクセレーション)という言葉が繰り返し聞かれた。
ディフェンスではより上がるスピードが強調された。またアタックではラインが少し止まっていたことや疲れていた状態でのスキルの精度が低かったことを反省し、ゲインラインのスピードを上げたり、ラックを使わずオフロードパスを多用したりすることで攻撃に勢いをもたらすよう練習を重ねていた。
「まだまだ、加速回数が足りない。ただ前回合宿に比べたら、チームみんなで150%上がっている。世界で一番速いチームを目指す」(リーチキャプテン)。
10月20日(土)21日(日)はリカバリーに充てて、ラグビー日本代表は来週月曜日からハードな合宿を再開し、10月26日(金)に2019年のラグビーワールドカップのために改修された東大阪市花園ラグビー場のこけら落としとして世界選抜と戦う。
その後は東京で11月3日(土)にニュージーランド代表に挑み、渡英して17日(土)にイングランド代表戦、24日(土)ロシア代表戦に臨む。
ワールドカップまで1年を切った中、ジェイミージャパンは世界の強豪と戦うことで、現在地、そして来年に向けてどこまで準備が進んでいるかを確認することができるはずだ。
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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