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ピックアップ コラム 2021年6月1日

パリへのスタートに東京五輪代表争い、ブダペスト世界選手権はみどころの「坩堝」

柔×コラム by 古田 英毅
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出口クリスタ選手

まず先に挙げた「五輪代表決定戦」から。なんといっても注目されるのは女子57kg級のカナダ代表争い、もっかワールドランキング1位の出口クリスタと同2位のジェシカ・クリムカイトの対決だ。出口は2019年東京世界選手権で金メダル獲得、クリムカイトとの直接対決も6連勝だが、カナダの規定ではランキング上位8位以内に複数の選手がいる場合は、3勝勝ち抜けの直接対決方式による「決定戦」を行わねばならないこととなっている。しかしコロナ禍のさなか国際大会以外の国をまたいだイベントを行うことができず、この世界選手権という超ハイレベル大会が最終選考会に選ばれることとなったのだ。直近の対決で「指導2」対「指導3」という僅差まで詰まった2人の実力以上に変数として大きいのが、日本代表のアジア大会王者・玉置桃の存在。現在のエントリー状況であれば、第1シードの出口は準決勝でまず第4シード配置の玉置と戦わねばならない。ようやく掴んだ世界タイトル挑戦の機会を玉置が簡単に手放すわけはなく、得意の連続攻撃で出口の気力体力を削り捲る乱戦に打って出ることは確実。どちらが勝っても「ただの決着では済まない」予感漂うこの試合、そして続く決勝が今大会最大のハイライトとなるだろう。

続いて日本代表について。女子は「全階級で金メダルを狙う」との増地克之監督の言葉が極めて現実的に感じられる強力メンバー、男子もこれに近い成績が期待出来る世界トップチームである。全員について濃く触れたいところであるが、ここでは初の金メダルを目指す選手を、ベテラン組と若手組から何人か紹介したい。

まずは、既に世界一を獲っていてもまったくおかしくない力を持ちながら、なかなか「金」に手の届かなかったベテラン2名。男子60kg級の永山竜樹と女子70kg級の大野陽子に注目したい。

永山は2017年から3年連続世界選手権出場。2度銅メダルを獲得し、この間五輪代表高藤直寿にも勝利するなど明らかに世界一に足る力を持っているが、どうしても頂点には届かなかった。今回は「五輪代表を逃したのは、世界一になっていないから」、また「パリ五輪までもはや代表争いをするつもりはない」と語って並々ならぬ決意を見せている。メンバーを見渡しても、優勝候補の筆頭は間違いなく永山。内股に逆の背負投、さらに裏投と「技」と「力」ともに揃った永山の躍動、そして念願の頂点取りをぜひ見てみたい。

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