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ピックアップ コラム 2020年10月23日

JUDO IS BACK!8か月ぶり再開のワールドツアーにビロディド、モラエイら豪華メンバー集う/グランドスラム・ブダペスト大会

柔×コラム by 古田 英毅
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女子全体としては、この52kgが最注目。ほか、現役世界王者マリー=イヴ・ガイ(フランス)が参加する70kg級、出口クリスタ(カナダ)との代表決定戦が控えるジェシカ・クリムカイト(カナダ)が第1シードを張る57kg級、五輪王者ティナ・トルステニャク(スロベニア)の63kg級、売り出し中のパワー派でワールドマスターズを制したばかりのディストリア・クラスニキ(コソボ)の48kg級など、軸になる選手がハッキリしている階級が面白い。

フランスのレベルの高さが目を引く。63kg級の絶対王者クラリス・アグベニューこそ出場を見送っているが、78kg級のマドレーヌ・マロンガと現役世界王者2人を投入。78kg超級には秘蔵っ子であるロマーヌ・ディッコも送り込んだ。フィジカルの強さが売りの彼女たちが、コロナ禍の「自主トレ期間」を経てどれほど仕上がっているのかはみもの。特に、東京五輪をにらんで伸び盛りのディッコの出来は注目に値する。

サイード・モラエイ(モンゴル)

男子、世界選手権王者の称号を持つ選手としては東京世界選手権100kg級王者のジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)、90kg級のニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)、そして母国イランを飛び出した81kg級サイード・モラエイ(モンゴル)らがエントリー。彼らが出場する階級がそのまま大向こう的な注目階級と言えるが、個人的に推しの激戦区は100kg級。陽気な現役王者フォンセカ(ちなみに5月に新型コロナウイルスに感染、快癒との情報)はもちろんのこと、伸び盛りのシャディー・エルナハス(カナダ)、腰技一発の威力でキャラの立つユニバーシアード王者ゼリム・コツォイエフ(アゼルバイジャン)に、掴みどころのない仙人的な柔道という意外な方向に仕上がってきたリオ五輪2位のエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)と若手からベテランまで役者が揃い、そして何より激しく代表を争うニヤズ・イリアソフとアルマン・アダミアンというロシアの強豪2人が同時参戦するのだ。本格派から戦術派、一発屋に業師とあらゆるタイプが揃ったこの階級はぜひ注目してもらいたい。

ちなみにこのロシアの代表争いは今大会ウォッチの裏テーマとしてなかなか面白い。60kg級は建前上の1番手ロベルト・ムシュビドバゼと、メキメキ売り出し中の変則巻き込み技ファイターのヤゴ・アブラゼが同時派遣されて雌雄を決する。才能豊かな若手2人が激しく争う100kg超級は担ぎ技が得意で一時1番手確実と目されたタメルラン・バシャエフと、もっかワールドランキング5位の怪力選手イナル・タソエフが同時起用された。どちらの階級も今大会の結果次第でほぼ先行きが見えるはず。気に掛けてウォッチすると、観戦の豊かさが増すこと請け合いだ。

文:古田 英毅

古田 英毅

「eJudo」編集長。国内の主要大会はほぼ全てを直接取材、レポートを執筆する。自身も柔道六段でインターハイ出場歴あり。2019年東京世界選手権から、全日本柔道連盟の場内解説者も務める。J SPORTSワールドツアー中継ではデータマンを担当。

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