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ピックアップ コラム 2020年9月25日

「最後まで外さなかったサングラス」~映画監督と観るデニス・ロッドマンの生涯に迫るドキュメンタリー~

J SPORTSプロデューサーコラム by J SPORTS 編集部
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国内最大のスポーツテレビ局J SPORTSがお届けする「ドキュメンタリー~The REAL~」。

今回はアメリカのスポーツ専門テレビ局ESPNが2019年に制作・放送した、デニス・ロッドマンの生涯に迫ったドキュメンタリーをお届けする。

ひと足先に、TVディレクター、演出家、映画監督、脚本家として活躍する、岸 善幸氏に本作を視聴していただき、感想を聞いた。本コラムはインタビュー後編。(前編はこちら

―演出家はサングラスを外させたかったんじゃないかなと思います

劇場でロングインタビューを受けるロッドマン

劇場でロングインタビューを受けるロッドマン

Q.ロッドマンのインタビューを劇場で撮影している意図はどうお考えですか?

引退した後もバスケットボールと違う話題を提供してきた。そこはまさに劇場でお芝居を見るように、在りたい、演じていたい、評価されたい。ということの演出ではないか。そういうたくらみで劇場にしたんじゃないかなと思う。劇場型社会・犯罪そういう使われ方をしますがロッドマンは劇場型個人というか、そうでないとアイデンティティを保てない。そういう意味でロングインタビューを総括するのに劇場がふさわしいと演出家は感じたんじゃないかなと思う。ひとつだけわからないことがあって。ロッドマンは舞台袖から来るはずが観客席から来る。どういう狙いだったかはちょっと分からない。

想像するならば「ロッドマンを作ったのは観客だぞ」「観客が彼を作ったんだ」「大衆が彼を作ったんだ」と演出したかったのではないか。だから、彼のステージは観客と実は同じ目線で、背中を向けている。それも悪ガキっぽいというかロッドマンらしい気はする。また劇場もすごい。照明も凝っているし。あそこに彼を置いてサングラスを付けたままサングラスから涙は流れてくるんですけど、最後まで外さない。劇場型個人として最後まで全うしているような気はする。演出家はそれでも及第点だと思うし、満足したと思うんですけど、サングラスを外させたかったんじゃないかなと思います。」

―ほんとバスケットボールプレイヤーにしとくのはもったいない

Q.制作側はロッドマンに乗っかったかたち?

すごく乗っかってると思います。それが監督のこの番組を作る上での旅・プロセスだったと思う。乗っかることで人間の業なり、個性みたいなものを提示しようと彼は考えたと思う。 それはロッドマンの方が一枚上手だったと思う。体験していることが常人の非じゃない。あれだけの経験をしてきて娘さんや子供たちに悲惨な体験もさせてしまったかもしれない。 でも「しょうがない」みたいな。「わからない」みたいな。その業の深さはすばらしいとしか言いようがない。

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