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モーター スポーツ コラム 2022年6月1日

仲間を守る

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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定例記者会見にて説明を行うGTアソシエイションの坂東代表取締役(左)とSUPER GTレース・ダイレクターの服部尚貴氏(右)

五月晴れと言いたかったけれど、先週のSUPER GT第3戦、鈴鹿サーキットは夏日を通り越して突然真夏日に突入。当然路面温度が一気に上昇して、路面と接触するタイヤの各メーカーが供給したタイヤは、想定した温度域を変えていた。

前戦の第2戦で大クラッシュした日産の新型Z、3号車がオープニングラップからトップを快走して他を一切寄せつけずに優勝した。富士で大クラッシュして心配されていた高星明誠選手がセカンドスティントを担当して栄光のゴールラインを切った。ドラマチックなエンディングでした。

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シリーズの運営団体であるGTアソシエイションは、毎回決勝日の午前中に行っている定例記者会見において第2戦にストレートで起きたアクシデントの検証と今後のアクシデント防止策を示してくれました。映像を交えての検証では、TVで放映された角度以外から撮影されたものと関係した車両のオンボード映像を記者に公開してくれたのです。ここで示された映像は、撮影しないという約束でした。通常の記者会見は30分程度なのですが、今回は質疑応答も含めて1時間以上の時間を割いてくれました。

細かく説明すると、この小欄には入りきれないので、簡潔にすると、このアクシデントは複雑な要因が絡んでしまった結果、Zの3号車が時速約300キロの速度でスピン状態になり、クラッシュするというアクシデントが発生した。もしも、その要因が少しでもずれていたのなら、大惨事に至ったかもしれない。改めて現在のトップツーリングカーレースが内包している危険性を確認することができたのです。そして、その中でスリリングなレースを展開しているチームとドライバーの能力の高さも確認することができましたし、非日常の速さで2クラスのレーシングマシンたちが演ずる競技の魅力、醍醐味がそこにあることも・・・。

40年以上モータースポーツに関するメディアとして携わっていますが、アクシデントの検証と再発防止策を事細かに示してくれた例はかつてなかった。この点については、GTアソシエイションの今回の行動に敬意を表したいです。

そして。再発法施策については、新たなレギュレーションによって競技、スポーツ性を損なうようなことは行われない。その【策】は、従来通りの安全にレースを運営、競い合うために示してきたものを再度認識、再確認することと、「仲間を守る行動」をドライバー、エントラントに提言した。一部では曖昧すぎるという声も上がっているけれど、レースだけでなく、人が生きてゆく上で、この提言は普遍的なものだと思います。だって、レースは危険なことを絶妙に安全に行っているのですから。

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文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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