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【FIM スーパーバイク世界選手権2022 第1戦 アラゴン(スペイン):プレビュー】いよいよ開幕!ヤマハの連覇か、カワサキの逆襲か?
モータースポーツコラム by 辻野 ヒロシプレシーズンにテスト走行するジョナサン・レイ
排気量1000ccのスポーツバイクの頂点を決める「FIMスーパーバイク世界選手権」の2022年シーズンがいよいよスタート。今年もJ SPORTSでは全12戦に渡って開催されるシリーズを放送します。
以前はアジア・オセアニア地域のサーキットで3月に開幕するパターンが多かったのですが、コロナ禍ということもあり、今季も4月にヨーロッパから開幕。終盤戦に南米、東南アジア、オセアニアへと飛ぶスケジュールになっています。全12戦で争うシーズンのフォーマットは、土曜日にレース1、日曜日にスーパーポールレース、そしてレース2を行うという3レース制で変わらず、全36レースでチャンピオンの座を争います。
さて、まずは昨年を振り返りましょう。2021年のシリーズチャンピオンに輝いたのはヤマハ。そのエースであるトルコ人ライダー、トプラク・ラズガットリオグル(ヤマハ)が6連覇していたジョナサン・レイ(カワサキ)を打ち破り、25歳の若さで頂点に昇り詰めたのです。
ヤマハのチャンピオン獲得はベン・スピーズ(2009年)以来12年ぶり。メーカーのマニュファクチャラーズ選手権でチャンピオンに輝くのは芳賀紀行、トロイ・コーサーらが走った2007年以来14年ぶりのことでした。
国内では鈴鹿8耐や全日本ロードレースでヤマハYZF−R1が最強マシンとして君臨していますが、スーパーバイク世界選手権ではかなり長い間、チャンピオンから遠ざかっていました。しかし、国内で連覇を続けてきたヤマハは数年前から市販車レースの最高峰「スーパーバイク世界選手権」の体制を強化。日本のファクトリーチーム(ワークスチーム)のリソースやノウハウを提供し、フルワークス体制のカワサキに勝負を挑めるようになり、ついに大逆転を成し遂げたのです。
かつてカワサキで次期ワークスライダーと目されていたラズガットリオグルは鈴鹿8耐での起用方法を巡り、カワサキ離脱を決断。2020年にヤマハに移籍し、昨年カワサキを撃破したわけです。このチャンピオン獲得はラズガットリオグルの実力、そして意地がもたらした部分が大きいとも言えるでしょう。
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