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モーター スポーツ コラム 2021年11月4日

SUPER GT 第6戦:嵯峨宏紀(No.31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)「ウィニングラップでは、5年間勝てなかった思いを噛みしめていたが……意外と冷静だった」

SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子
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──レースはスタート直後から波乱の展開になりました。ピットでは、どんな気持ちで見守っていましたか?
嵯峨:心境は良くなかったです。実は、今回からGT300車両は給油リストリクターが追加になったんです。結果、給油時間が前回のレースよりも5-6秒遅くなるという計算になっていました。なので、その分のマージンを稼いできてからピットに入ってこなきゃいけないというのが、ファーストスティントドライバー(中山)の使命でした。ところがセーフティカーが入るたびに(マージンが)なくなるので、ちょっとツラいものがありましたね。レースでは、最後のセーフティカー(総合19周目~24周終わりまで)が入ったタイミングの直後が、スティント的にもピットインして(ドライバーが)代われるタイミングだったんです。

一方、その前に、ピットレーンオープンになったとき(14周終了時)にピットインして、ドライバーチェンジせずガソリン補給やタイヤ交換だけを終わらせて、次のピット作業を短くして逆転するという定石の作戦を採ったチームもいたんです。これをやられると、次のピットレーンオープンで(31号車を含む)全員がピットに入ったときに逆転されてしまうという絵が浮かんだし、(走行中の)彼(中山)もベテランだから走りながら(その可能性があることを)わかっていて……。このままだと負けるという状況だったので、あえて今回はセーフティカーが終わったあとにすぐ入らず、もう1回プッシュしてマージンを稼いでから(ピットに)入るという作戦に変えたんです。セーフティカーのリスクを考えたら、本来は前半ショートスティント、後半ロングスティントというのが今のGT300の流れですが、あえて今回は(スティントを)”ハーフ・ハーフ”くらいまで引っ張ったのが今回のターニングポイントだったし、その結果、トップでレースに戻れた要因にもなりました。

トップチェッカーを受ける31号車

トップチェッカーを受ける31号車

──嵯峨選手のスティントに入ってすぐ、アウトラップの61号車を抜き、2番手が96号車に変わりました。その後はうまくレースをコントロールできたのですか?
嵯峨:(ピット作業では)給油(時間)の問題もあるので、どのくらいの位置で(コースに)戻れるかわからない中、ホームストレートに入ったときに、スバル(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)が(ピットから)出てきました。そこが今回のレースのすべてで、これを抜いてしまって、後方の96号車(K-tunes RC F GT3)に抜かれさえしなければ……ある程度の差がついてしまえば、もう勝ちは確定だと思って死ぬ気でプッシュしました。レース終盤はクルージングしていましたが、一方でタイヤの問題があって。前半はいいけれど後半にピックアップでペースが落ちることがわかっていたので、(レース運びとして)前半のうちに相手に精神的なものを含め、致命的なタイム差をつけることが今回のレースで勝つための最低条件だったのかなと思いますね。

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