人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2021年9月2日

2021 インタープロト&KYOJO CUP 第2大会レポート~夏の鈴鹿で手に汗握るバトル連発!~

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
  • Line

今季の開幕戦では見事初勝利を飾った辻本だが、4輪レースの経験はまだ豊富といえる状態ではない。予選アタックについても勉強中なのだが、意外にも開幕戦での優勝で“手にしたもの”が、今回のポールポジション獲得につながるきっかけとなったという。

「鈴鹿は正直自信がなくて『ちょっとまずいかな……』と思っていました。でも、前回優勝した時に(副賞の)DIREZZA賞で新品タイヤを1セットいただいて、それを使って金曜の練習走行で新品タイヤの使い方などを勉強できました。それが大きかったです! アタックに関しては悔やむところはありましたけど、自分の走りはできたと思います」(辻本)

こうして予選一発の速さを披露した辻本は、決勝では落ち着いたレース運びをみせる。スタートではミスをしてしまい2番手の猪爪杏奈(Dr.DRY VITA)の先行を許してしまうが、コース後半で追いつくと、しっかりと勝負どころを見極めて、リスクのないオーバーテイクをみせた。

辻本始温(ORC ARUGOS VITA)は終始落ち着いた走りをみせた

そこから一気に逃げようと試みるが、思ったほど後続との差が広がらない。おそらく昨年までの辻本であれば、ここで焦り始めて自らミスを誘発してしまうことがあったのだが、今の彼女は違う。

「終盤まで猪爪選手との差が思ったほど離れず、最後まで油断できませんでした。でも『あと3周!あと2周!』と自分を落ち着かせて走ることができました」(辻本)

こうして、最後までミスのない走りをみせ、見事開幕2連勝を果たした。

これで合計42ポイントまで伸ばし、ランキング2番手の荻原友美(KNC VITA)に対し16ポイントのリードを築いた。早ければ第3戦の結果次第でチャンピオンが決まるのだが、本人はここからが勝負と冷静に状況を捉えている。

「鈴鹿のようなテクニカルなコースでの経験は、絶対に富士のセクター3に生かせられると思います。油断禁物ですけど、今回も勝てたことで、またひとつ自信になりました。もっと詰められるように極限まで頑張りたいです」(辻本)

シリーズも5年目を迎え、レベルの高いドライバーが多数参戦するようになったKYOJO CUP。その中で、新たな1人期待のできる若手ドライバーが着実に力をつけてきている。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ