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「レースで勝ってもいないのに、帰ってくる途中で……けっこう、熱いものがこみ上げてきました。たまにそういう選手を見て『なんでああいう感じなのか?』と思っていた方だったんですが……今回、その気持ちがよくわかりました」
結果は3位であったが、SUGO大会は復活の狼煙を上げる一戦になったに違いない。
この勢いで得意のSUGOで久しぶりの勝利を目指した関口。“一番重要な要素”と記者会見でも強調して語っていたスタートをしっかりと決め、前半はレースをリードしたのだが、後半スティントでライバルの逆転を許し3位でフィニッシュ。それでも復活の狼煙を上げる1戦となったことは間違いないだろう。
その関口と途中のピットストップで逆転し、レース後半はライバルの追随を許さない力強い走りをみせたのが、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だ。
5番グリッドからスタートした福住は1周目にポジションをふたつ上げると、3周目には阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)をオーバーテイク。その際に阪口が姿勢を乱し、僅かに接触はあったのだが、幸い福住のマシンに致命的なダメージはなく、レースを続行。この時に「今日は行けるかもしれない」と自信になったという。
18周目のピットストップで関口を逆転し、事実上のトップに浮上すると、レース後半は後続よりも速いペースで集会を重ねていき、残り10周の時点で2番手の大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)に対し、6秒ものアドバンテージを築いた。
確実に周回を重ねていった福住仁嶺(#5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
独走と言っても良い状態だった福住だが、最終ラップまで常に意識していたことがあるという。それが“トラブル防止につながる走りだった。
「とにかくトラブルだけが恐かったです。今までのこともあり、自分の中で“トラウマ”になっている部分もあったんですが、そこで何をすれば(トラブルを)避けられるかということばかりを考えていました」
「例えば、シフトアップの時も(回転数を)ギリギリまで引っ張らないとか、最終コーナーでタイヤを使いすぎないとか、色々考えながら走っていました」
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