人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2021年6月23日

サバイバル戦となった2021富士24時間レース、そこで垣間見えた“絶対王者”の戦い方

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
  • Line

それでも、81号車の戦いぶりで特筆しなければいけないのが、独走状態を築いてからの後半戦だ。いくら大きなリードを持っているからといっても、ひとつのミスやトラブルで流れが大きく変わってしまい、最悪の場合は戦線離脱になってしまう可能性だってゼロではない。だが、81号車は逆にトップに立って集中力や緊張感を一段上げて、最後まで確実にレースを続けた印象があった。

GTNET MOTORSPORTSは淡々と、確実に周回を重ねていった。

特に毎回のルーティーンストップの際には、細かなトラブルの兆候がないかメカニックが念入りにチェック。残り1時間を切っての最終ピットストップでは、マシンをガレージに入れて細部を確認するという徹底ぶりだった。

そんなチームの漏れのない動きも尾本代表の徹底したメカニックへの声かけがあるからこそなのだ。

「もう、しつこいくらいに毎回言っています。多分みんな『うるさいよ!』と思っているでしょうね(苦笑)。でも、人間って忘れちゃうじゃないですか。僕でも正直忘れてしまいますからね。だから今回もしつこく言いましたね」

「それでも何か作業が遅れたりとか、ペナルティにはならなくても上手くいかなかったと感じることもありました。そういうのを早めに出しちゃって、次のルーティーンをしっかりやるように心がけていました」

こうして独走で総合優勝を勝ち取った81号車だったのだが、決して順風満帆なレース運びではなく、実際には優勝争いからいつ脱落してもおかしくないトラブルが起きていた。夜間走行に入ったところで電気系のトラブルでディスプレイの表示がおかしくなり、シフトポジションをはじめとした様々な情報が分からない状態になっていたのだ。さらに燃料系統にも異常が発生し、最悪の場合マシンがストップしてしまう可能性もあった。

普通なら緊急ピットインをして修復作業に入るのだが、そこで“諦めない”という選択肢をとったのが、今はこのチームに欠かすことのできないドライバーに成長した藤波清斗だった。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ