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モーター スポーツ コラム 2021年5月31日

2021スーパーフォーミュラ第3戦レビュー|ジュリアーノ・アレジ、SF初優勝という快挙の裏にあった“貪欲な姿勢”

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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その後も、レース再開を目指して天候回復を待ったが、残念ながらその見込みはなく、16時30分にレース途中終了が発表された。今回は42周で争われる予定だったが、この途中終了により、全体の75%(32周)をクリアできなかったため、ポイントは半分のみ与えられることとなった。それでもレース結果としては正式に残るため、ジュリアーノのスーパーフォーミュラ初優勝がここで決まったのだ。

来日して、国内トップフォーミュラ参戦2レース目、さらに言うとオートポリスのコースも初体験だった中での初優勝……。特に彼の父は元F1ドライバーのジャン・アレジ氏、母は女優として大活躍した“ゴクミ”こと後藤久美子さんということもあり、その日は様々なメディアが彼の快挙を取り上げ、大きな話題となった。

その一方で、彼のレースウィークを振り返ると、様々な幸運があったことも事実だ。まずは予選ポールポジション獲得の一番の要因と言われたのが“ピットの位置”だ。スーパーフォーミュラでは、前年のチームランキング順で、ピット出口側から並んでいくこととなり、前年チームチャンピオンのTOM’Sは一番出口側に陣取っていた。またコースオープンの際は、ピットレーン場での混雑を避けるため、グリーンシグナルが点灯する前のファストピットレーンへの車両進入は禁止となっているほか、基本的にはピット出口側から順にコースインしていくこととなっている。つまり、ジュリアーノは毎回、先頭でコースインができたため、一番最初にタイムアタックができた。

厳しいコンディションではあったが、強い走りでポジションをキープしたジュリアーノ・アレジ

実際にジュリアーノがタイムを記録した直後にアクシデントが発生し赤旗中断になることが多く、なかにはタイムアタック中で区間タイムでは全体ベストを記録していたにも関わらず、赤旗でタイムアタックを中断せざるを得なかったドライバーがほとんどだった。

そこは、結果をみてもTOM’S勢が有利だったことは否めないのだが、それだけチャンスがあってもミスをして、結果につなげることができないケースも少なくはない。特にジュリアーノは日本のコースやレースに不慣れな部分が多く、路面はウェットコンディション。さらに雨量も刻々と変化しており、経験あるドライバーでも状況を見極めるのが難しい状況だった。いくら一番最初にアタックできるとはいえ、ミスをしてしまうリスクは十分にあったのだが、そのなかできっちりと1周をまとめてくることができたという点は、彼の実力と言えるのかもしれない。

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