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モーター スポーツ コラム 2021年5月26日

2021 SUPER GT第2戦レビュー|“勝つ”と“負ける”は紙一重

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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この流れで行くと、昨年は第3戦鈴鹿でNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が優勝したのだが、実は今年も日産陣営は鈴鹿を得意としており、第3戦で一気にポイントを稼ごうという狙いでいた。これに関しては、記事冒頭でお伝えした通り、鈴鹿大会の延期が決まったため、シナリオが少し変わることになりそうなのだが、もし開催されていれば、昨年と同じような流れとなる。

加えて、この第2戦の結果を見ても分かる通り、昨年以上に各大会での差が縮まっている。そう考えると、昨年よりも熾烈なトップ争いが、毎戦のように繰り広げられることは間違いなさそうだ。

2020年も、各大会で多くの嬉し涙、悔し涙が流れたGT500クラス。今年もあと一歩の歯車が噛み合わず、悔しい思いをしているチーム・ドライバーは少なくない。

今回の第2戦でみると、レース終盤で勝利が目前に迫っていながら戦線離脱を余儀なくされた8号車の福住仁嶺と、36号車の坪井翔だ。2人ともレース中に他を圧倒する速さを見せていながらも、勝利に手が届かずにトップ争いから脱落。“不運だった”、“仕方がない”という声もあるが、理由や状況がどうだったであれ“優勝できなかった”ということは紛れもない事実。2人ともマシンを降りて、悔し涙を流していたのが印象的だった。

開幕戦から悔しい展開が続く坪井翔。その速さは間違いないだけに第3戦での奮起に期待したい。

それに対して、千載一遇のチャンスをものにし、大逆転勝利を飾った17号車のNSX-GT。「運・不運」という言葉で片付けるのは簡単なのだが……改めて勝負の世界の残酷さを感じたとともに、「“勝つ”と“負ける”は紙一重」なのだということを思い知らされる1戦。細かない展開は異なるのだが、レース後に取材していたパドックには、昨年の最終戦に少し似た空気が漂っていた。

これから本格化するであろう2021年のSUPER GT王者争い。果たして、どんなドラマに発展していくのだろうか……。その行方は、1戦たりとも見逃すことはできない。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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