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モーター スポーツ コラム 2021年5月6日

2021スーパーフォーミュラ第2戦レビュー|「速さは証明できた」と福住仁嶺。歓喜の瞬間は、“お預け”

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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8周目を終えて、両者の差は3.0秒まで広がった。このまま何もなければ福住が勝ってもおかしくないというレース展開になると、誰もが疑うことはなかったのだが……9周目の西ストレートで右リアタイヤがバースト。マシンも致命的なダメージを負ってしまい、ピットインしてリタイアとなってしまった。

それまでは完全に福住が主導権を握っていたレースだけに、サーキット全体に衝撃が走った。

結果的に、これでトップに立った野尻が開幕2連勝を飾ることになったのだが、レースペースという点では福住に負けていただけに、優勝後も複雑な表情を見せていた。それほど、福住のパフォーマンスはすごかったということなのだろう。

「今日のレースは、正直僕のレースじゃないかな、というところがあります。序盤ですごい厳しいなと思っていたんですけど……福住選手とはSUPER GTで一緒のチームで走っていますし、彼の気持ちを考えると、素直に喜べないところもあります。でも、チームのみんなの頑張りもあるので、喜ばないといけないかなという葛藤もあります」

決勝記者会見ではSUPER GTのチームメートである福住を気遣った野尻(TEAM MUGEN)

初優勝へのチャンスを一瞬で失う形となった福住。しかし、公式映像のインタビューで「速さというのは証明できたと思います。今回の原因をちゃんと調べて、次のオートポリスでもチャンスがあると思うので、勝てるように頑張ります!」と力強く語っていたのが印象的だった。

優勝を飾ることはできなかったが、それでもポールポジションを獲得して、決勝でもライバルを圧倒できたということは、彼にとって何物にも変えがたい“手応え”になったようだ。

インタビューを終えてピット裏へ引き上げようとする福住に、結果としてはリタイアだったが、鈴鹿サーキットに訪れたファンを魅了するパフォーマンスをみせた福住。インタビューが終わると、グランドスタンドで観戦してたファンから、この週末一番の拍手が沸き起こった。

悲願の初優勝へ……福住仁嶺の挑戦は、続く。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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