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モーター スポーツ コラム 2021年4月6日

SUPER GT第1戦プレビュー|2年ぶりに岡山で開幕、SUPER GTに例年以上の熱戦予感が!

SUPER GT by 秦 直之
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GT300クラスではグランシードランボルギーニGT3がトップ

300クラスでトップタイムをマークした87号車 グランシード ランボルギーニ GT3

GT500クラスは燃料流量リストリクターが全車に装着義務となったが、GT300クラスには特別BoPが定められ、総じて40kg前後、重たくされている。両クラスとも、近年高まりつつあるスピードに対し、安全面から抑制を狙いとしているようだが、GT300クラスの場合、重量増は単純にスピードを抑えるだけでなく、ブレーキ性能も低下させてしまうので、少々心配ではある。そういったドライビングも含めて、抑制すべしということなのだろう。

さて、岡山の公式テストでGT300クラスのトップは、グランシードランボルギーニGT3だった。このチームはドライバーふたりが揃って移籍。ベテランの松浦孝亮と若手の坂口夏月が、期待以上のコンビネーションを見せていた。松浦の決めたセットが、坂口の走りにどんぴしゃり。さっそく化学反応が表れた格好であり、開幕戦に十分期待がかかる。

だが、全体的な印象として、JAF-GT改め、GT300勢の好調ぶりがテストでは目立っていた。初日のトップは吉田広樹と川合孝汰の埼玉トヨペットGB GR Supra GTで、2番手は嵯峨宏紀と中山友貴のTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT。2日目のトップはグランシードランボルギーニGT3ながら、2番手には井口卓人と山内英輝がドライブする、ニューマシンに改められたばかりのSUBARU BRZ R&D SPORTだったからだ。まだ完全に仕上がってはいないというが、それでいてこの順位はライバルにも脅威に映ったはず。

ニューマシンでの勝利をファンは開幕戦から期待している。

逆にいえば、FIA-GT3勢はBoPの縛りがきつくなることを恐れ、手の内を完全には明かさなかったということも考えられる。やはりテストは、あくまでもテストなのか。ただ、国内屈指のテクニカルコースである岡山では、コーナリング性能に優れるGT300との相性は悪くない。その意味では、額面どおりにとらえてもいいのかもしれない。

一方、いきなり優勝は難しいかもしれないが、シーズンを通じてGT300クラスで最も注目すべきは、Team LeMans Audi R8 LMSだ。このマシンを狩るのは本山哲と片山義章。そう、帝王こと、本山がSUPER GTに復帰を果たすこととなった。2018年限りでGT500クラスからは一線を退いたものの、その後もスーパー耐久にスポット参戦し、また昨年の後半にはフォーミュラリージョナルやスーパーフォーミュラ・ライツにも出場。再びレーサー魂に火がついたのは間違いない。パートナーの片山はルーキーであり、また本山がゼネラルマネージャーを兼ねるチームは、まったくの新体制であるため、当面は苦戦を強いられるかもしれないが、それぞれGT300クラスの戦い方をマスターした時には、とんでもない爆発力を伴うだろう。

“帝王” 本山哲の復活はファンを熱くさせること間違いない。

すべては開幕戦を終えてから……。勝負事は、やはり蓋を開けてみないと分からない。

文:秦 直之

秦 直之

秦 直之

大学在籍時からオートテクニック、スピードマインド編集部でモータースポーツ取材を始め、その後独立して現在に至る。SUPER GTやスーパー耐久を中心に国内レースを担当する一方で、エントリーフォーミュラやワンメイクレースなど、グラスルーツのレースも得意とする。日本モータースポーツ記者会所属、東京都出身。

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