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モーター スポーツ コラム 2021年1月20日

2020スーパーフォーミュラ総集編:“悔しさ”から手にした“力強さ”……山本尚貴、2度目の国内二冠への道のり

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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そして2019年の得意だったはずの鈴鹿で敗北した悔しさを糧にチームとともに努力を続け、見事にリベンジを果たしたとともに、そこからチャンピオン獲得に向けて一気に突き進んでいった。

2019シーズンの終わりに山本はこのようなコメントをしていた。

「良かった時や勝った時よりも、負けた時の方が“得られるもの”が多いのかなと思います。この悔しさを晴らすには、ライバルに勝つことでしか打ち消せない。それが自分にとってモチベーションになっているのかなと改めて感じた部分もあります。このまま終わらないようにしなければいけませんし、このままでは終われません。絶対に巻き返したいなと思います」

レースの世界のみならず、どんな勝負ごとにおいて“負けること”は悔しいし、時には辛く感じるもの。そういう意味で山本は逃げ出したくなるくらい辛く悔しい想いを負けた時に経験してきた。ただ、彼はそこから逃げ出さずに何がダメだったのかを分析し、悔しさから手に入れた新たな強さが存分に発揮されていた印象だった。それこそが、山本が手強いライバルが多いスーパーフォーミュラで、頭ひとつ抜け出してチャンピオンを勝ち取ることができた大きな要因のひとつだったのかもしれない。

昨シーズンの悔しさを力に変えた山本 尚貴。今シーズンの最終戦は笑顔に溢れていた。

結果を見ても分かる通り『国内レースにおける“現役最強”』というにふさわしいドライバーと言っても過言ではないだろう。ライバルたちの間でも、すっかり「打倒ヤマモト」が合言葉になりつつあり、2021年は彼をどう攻略してチャンピオンを掴み取るのかが焦点となっていきそうだ。

そんな山本は、TCS NAKAJIMA RACINGに移籍して新シーズンを迎える。ナカジマレーシングは山本にとって国内トップフォーミュラデビューを果たした思い出の多いチーム。そこで、今度はどのような活躍を見せてくれるのか。それに対し、ライバルは、若手ドライバーたちは、どのように王者に立ち向かっていくのか…2021シーズンの開幕が待ち遠しい。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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