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モーター スポーツ コラム 2020年12月28日

2020スーパーフォーミュラ第7戦レビュー|“日本一”の座をかけた激闘

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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スタートでポジションを落としてしまった山本の背後に平川が接近。特にレース前半にピットストップを終えた2台は、激しいポジション争いを繰り広げた。平川がオーバーテイクボタンを駆使して前に出たかと思えば、すぐに山本も反撃し逆転。それでも平川は諦めずに少しでもスペースがあればノーズをねじ込もうと攻め込んでいった。

前でチェッカーを受けた方がチャンピオン。ゆえに必ず前に出なければいけない……。

フォーミュラカーのレースにおいて、ここまで激しいオーバーテイク合戦を見たのは筆者も初めてだった。なんとしてもチャンピオンを自らの手で獲得するのだという、2人の思いが交錯し、ぶつかりあった瞬間だった。

スーパーフォーミュラ最終戦でも王者の座を掛け、激戦を繰り広げた山本尚貴と平川亮。

しかし、最終的に“一枚上手”だったのは、山本だった。目の前の状況を冷静に分析し、確実に勝てる策を練りながらバトルしていたのだ。

「あそこが今日の一番のハイライトだったと思います。(平川選手に)前に出られたら、正直抜き返せないと思っていました。彼もそれが分かっていたから、前に出て何とか抑えたいと考えていたと思います」

そう語った山本は16周目と17周目の平川の攻防戦をこう振り返った。

「僕が(17周目の)1コーナーで平川選手をオーバーテイクした時は、彼はOTSが使えない状態でした。その前の300Rとかでバトルになった時に僕はあえて使わず温存していました。彼が使っていたのは分かっていたんで、最終コーナーでちゃんと後ろについていれば、OTSを使って抜けると思っていました。そこは予定通りでしたね」

こうして平川の前を死守した山本だが、レース終盤にはキャシディと直接ポジションを争うことになった。もちろんドライバーとして負けたくないという思いがありながら、山本はその気持ちを抑えて冷静な判断を下していた。

「大型ビジョンがずっとニックが映っていたので、おそらく彼がピットを遅らせて、単独で走ってペースがいいからカメラに抜かれているんだろうなと思っていました。そこからターゲットはニックになるんだろうなというのは感じていました。ただ彼は勝たないとチャンピオンになれないということは分かっていたので、彼に前に出られても平川選手を抑えることができればチャンピオンを獲れると分かっていました。ちょっと長かったですけど、冷静に40周を走れたかなと思います」

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