人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2020年12月10日

ヤマケン担当・阿部和也エンジニア、「このままでは終われない」

モータースポーツコラム by 島村 元子
  • Line

僕と健太がコンビを組んでやっているんだから、結果を出さなきゃいけない

最終戦富士へ向けて

レースで入賞こそすれど、その中身は満足には程遠いものであったはず。「ここまでクルマが悪いと、さすがにドライバーもコメントのしようがなかったと思うし、どこが悪いか分かりづらかったでしょう。こうなると立て直すのは難しいです」と阿部。一方、結果こそ残らなかったが、トライしたことは「やってダメだったという評価ができた」と前を向く。「鈴鹿でネガティブな部分がわかったので、富士ではそれを打ち消せばいい。それで速く走れると思います。色々鈴鹿での内容を見直して検証ができれば、そこそこ戦えますよ。当然ですが、このままで終わるわけにはいきません」。

2019年シーズンはSUPER GTで山下をサポートし、シリーズチャンピオン獲得に貢献した阿部。今季、スーパーフォーミュラで新たにコンビを組むようになったのは、山下から熱心なアプローチがあったとも聞く。“ヤマケン・ファン”は、さぞや「スーパーフォーミュラでもタイトルを!」と期待をかけることだろう。「飄々している健太は、正直セットアップに関してもお任せというタイプです。それだけ僕を信用してくれているのはうれしいこと。でも、このカテゴリーで戦っていくために、もっと彼と時間を費やしてクルマを作っていけたらと思いますね」。今シーズン、コロナ禍でも世界耐久選手権(WEC)参戦との掛け持ちでレースを続けた山下はヨーロッパとの往来に制限もあり、阿部と直でコミュニケーションを取ることは決して容易でなかった。今やメールやオンライン通話が確立されているとはいえ、「ドライバーと一対一でクルマを作るスーパーフォーミュラでは、GTより突き詰めてやっていかないと…」と阿部が言うように、“膝を突き合わせる”ようなミーティングが必要なのだろう。「GTもひと足先にシーズンが終わり、残るは富士だけなので、鈴鹿のおさらいと富士に向けて、健太には御殿場まで来てもらって(ミーティングを)やろうかなと思っています」。

最終戦を前に、山下にとって今シーズンのタイトル争いは、正直他力本願が必要な状態。とはいえ、山下そして阿部も最終戦富士で確かな手応えを掴み、来シーズンを迎えたい。「僕と健太がコンビを組んでやっているんだから、結果を出さなきゃいけない。今年は単純に僕の力不足かなと思ってます。まずは、シーズン最後の富士で気持ちよく終われるよう、結果を出したいですね」。

山下&阿部による最終決戦の富士は、果たしてどのような戦いを見せるのか。シーズン集大成のパフォーマンスが待たれる。

文:島村元子

島村元子

島村 元子

日本モータースポーツ記者会所属、大阪府出身。モータースポーツとの出会いはオートバイレース。大学在籍中に自動車関係の広告代理店でアルバイトを始め、サンデーレースを取材したのが原点となり次第に活動の場を広げる。現在はSUPER GT、スーパーフォーミュラを中心に、ル・マン24時間レースでも現地取材を行う。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ