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モーター スポーツ コラム 2020年12月10日

ヤマケン担当・阿部和也エンジニア、「このままでは終われない」

モータースポーツコラム by 島村 元子
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阿部和也エンジニア、山下健太

先日の全日本スーパーフォーミュラ選手権・鈴鹿大会は、第5戦、第6戦の連戦となり、土曜日、日曜日にそれぞれ予選と決勝を行う“超・短期決戦”で実施された。一方、レースは両日とも波乱の多い展開に。冬の穏やかな日差しに恵まれる中でその行方を見守っていたファンは、色んな意味で“見どころ多い”戦いを目の当たりにしたことだろう。

そんな中、開幕戦以来の表彰台を狙うべく鈴鹿に乗り込んできたのが、KONDO RACINGの“ヤマケン”こと山下健太。だが、両日ともノックアウト予選で苦戦し、後方スタートからのレースを強いられる。決勝は第5戦9位、第6戦6位でチェッカーを受けて入賞を果たすも、悔しさが先行する内容だった。鈴鹿での不調の原因、そして最終戦富士大会に向けた策は? ヤマケンを担当する阿部和也エンジニアに訊ねた。

予選ではタイムが伸び悩んだ

山下健太

山下健太は、第5戦、第6戦ともノックアウト予選Q1で敗退。ニュータイヤ装着後、アウトラップを経て計測1周目にアタック、というアプローチは間違っていなかったと阿部は振り返る。「今回はタイヤを温めることができたので、それが不確定要素の部分として悩みどころでもありました。温め方に問題があるんじゃないかとも考えたのですが、結果としてウォーマーの使い方は間違っていなかったと思います。タイヤを壊さず、温めすぎることもなく、計測1周目にアタックしてタイムを出したわけですから。でも、タイムが伸び悩みました。基本的にセクター1(フィニッシュラインから逆バンクまでの区間)が遅かったですね。他車がコースレコードを出すくらいのコンディションの中でセクター1が遅かったというのは、やはりクルマのどこかで剛性が足りなかったんじゃないかと考えています」。

Q1でノックアウトされず、Q2へ駒を進めること自体がサバイバル戦となる昨今のスーパーフォーミュラ。100分の1秒を巡ってしのぎを削ることは、もはや珍しいことではない。ほんの小さなタイムロスが明暗を分けてしまう。ただ、阿部は今回のタイヤウォーマーの活用に対し、懸念があったともいう。「タイヤウォーマーを使うとタイヤの表面には熱が入るんですが、ウォーマーは(F1等で使用するようなタイヤを個々に包み込む)ブランケットタイプではなかったので、実のところゴムの中まで、つまり芯までちゃんと温まっていたかどうか。また、実際にウォーマーを使って、計測1周目で(アタックが)できていたのか。タイヤの表面は温まっているのでコースに出て行ったときはグリップするんですが、中がどうだったのか…」。もっとも、山下のQ1敗退はアタックのアプローチだけに限らず、クルマのセットアップも検証する必要があるとしているが、今大会は12月開催でのコンディションということもあり、存分なデータもない中でクルマを仕上げていく必要があった。その中で、阿部は両日ともセッションごとに大幅なセット変更を決行。なにかしら突破口を見出そうとしたが結果は不発に終わり、「それができていたらあの順位で終わっていません」と苦笑した。

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