人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

モーター スポーツ コラム 2020年9月25日

2020SUPER GT第4戦レビュー|“ゾーン”に入り始めたKEIHIN NSX-GT

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
  • Line

そう金石勝智監督が語るように、今年の17号車は戦略面での対策を徹底し、事前に入念な準備をしてシーズンに臨んでいる。それでも結果が出なかった第1戦富士や第3戦鈴鹿では迷う場面があったというが、逆に自信を持って戦略を遂行できている他の2レースではきっちりと勝利を手にしている。

あとは何より塚越とバケットのコンビネーションが速さの原動力になっている部分もあるようだ。ホンダのSUPER GTプロジェクトと指揮する佐伯昌浩ラージプロジェクトリーダーは17号車の強さをこのように見ている。

「ドライバーのマッチングだと思います。ふたりとドライビングスタイルと、選んでいるタイヤ、セットアップもそれに合わせて(他とは)変わっていると思います。他の(ホンダ系)チームも決して悪いわけではないが、17号車はドライバー、チーム、タイヤがうまくハマっているなという感じですね」

実際にふたりのドライビングスタイルがマッチしていることについては第2戦富士で優勝したときにバケットも認めていた。そこに昨年うまくいかなかった戦略面が機能してきたことで、17号車の力強さにつながっているのだろう。特に今回の第4戦もてぎでは、何か“ゾーン”に入り始めているようなレース運びが印象的だった。

シーズン前半で2勝をあげるという結果をみると、17号車のチャンピオン獲得への期待も高まるのだが、塚越とバケットは“勝負はこれから”と冷静だった。

優勝会見では浮かれることなく、冷静にレースを振り返る姿が印象的だった塚越広大。

「目標はやはりチャンピオンです。今回の2勝目も通過点でしかないと思っています。荒れた天候などに翻弄されるのではなく、それを味方にするような強さを、チームとドライバーで手に入れたいですし、チャンピオンを獲るためにベストを尽くしたいですね」(塚越)

「今の時点でポイントリーダーになれたことは非常にポジティブだ。しかしウェイトハンディも増えて第5戦と第6戦は非常にタフな戦いになると覚悟している。だから優勝だとか表彰台を狙うのではなく、着実にポイントを稼ぐようなレースを心掛けたい」(バケット)

勢いに乗る17号車が、後半戦も着実にポイントを重ねチャンピオン獲得に向けて歩を進めていくのか。それとも彼らの快進撃を止めるライバルが出現するのか……。ますます目が離せない後半戦となりそうだ。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
モーター スポーツを応援しよう!

モーター スポーツの放送・配信ページへ