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TOYOTA GAZOO RACING 7号車、8号車
また、ドライバーという面もTOYOTA GAZOO RACINGの強みのひとつでもある。7号車を引っ張る小林可夢偉、8号車をまとめる中嶋一貴というふたりの存在は大きい。日本人で唯一ル・マンで2勝を飾っている一貴は3勝目の期待もかかるが、ひと筋縄ではいかないはずだ。
ハイクラス・レーシング 33号車
そしてLMP2は、今季もヨーロッパをはじめ世界各国から集ったプライベーターチームにより、今年も激しい戦いが展開されるはずで、これは毎年と変わらないだろう。台数も24台と最多。そのなかでもハイクラス・レーシングからル・マンに初挑戦する山下健太の走りにも期待したい。まずはスピードをみせつけたいところだが、難攻不落のサルト・サーキットを一年で攻略できるか。
GTEカーによるバトルが延々と続き、ある意味テレビに映る時間は最も長いかもしれないのが、LM-GTE Proクラス。メーカーワークスチームが走らせるマシンを、トップ・オブ・トップのプロドライバーたちが操ることから魅力的な戦いが展開されるクラスだ。
ただBMWが去り、そして今季アメリカの雄であるコルベットが参戦しないのはやや寂しいところで、エントリー台数は8台。AFコルセのフェラーリ488 GTE、ポルシェGTチームのポルシェ911 RSR、そしてアストンマーティン・レーシングのヴァンテージ AMR GTEの戦いとなる。
一方、ジェントルマンドライバーが必ず乗り込まなければならないLM-GTE Amは22台と多くのエントリーを集める。車種としてはフェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンと3車種しかないが、最もル・マンのスピリットを体現しているクラスであり、争いは激しい。
そして、今季のWECのこのクラスには、日本からMR RACINGが参戦していたが、チームを率いていた石川資章が医療従事者であったこともあり、この枠を使ってCARGUY RACINGが参戦することになった。チームを主宰する木村武史は、自動車冒険隊隊長として2019年に初挑戦。今季は参戦しないつもりだったが、昨年攻めきれなかったル・マンを攻略するため、そして日本のプライベーターの灯を絶やさないために、再度挑戦を果たす。木村を支えるケイ・コッツォリーノとともに、活躍を期待せずにはいられない。
ル・マン24時間レース
異例づくめという点では、今年はタイムスケジュールも大幅に変わっており、楽しみな面は多々ありながらも、やはりまったく想像がつかない。2021年はふたたび元のル・マンに戻ることを願いつつ、まずは異例づくめの今年のル・マンを見届けたい。
J SPORTS 編集部
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