【電話インタビュー】ヤマケン、開幕戦を振り返る「”感謝、感謝”のレースウィーク」 / スーパーフォーミュラ 2020 第1戦 ツインリンクもてぎ

スーパーフォーミュラ 2020 第1戦 ツインリンクもてぎ

シリーズ参戦中のWEC（スパ・フランコルシャン戦）後にすぐさま帰国、自主隔離生活を送りながらスーパーフォーミュラ開幕戦の参加を心待ちにしていたヤマケンこと山下健太選手（KONDO RACING）。無事に参加が認められ、レースでは予選3位、決勝2位という好スタートを切りました。レースウィークは、キャンピングカーをベースにしてチームスタッフとも別行動で過ごしたヤマケン。”リモート体制”で挑んだ開幕戦を振り返ってもらいました。

”ユニーク＆スペシャル”だったSF開幕戦

今回の参戦にあたって、なかなか貴重な体験をすることになりました。まさかキャンピングカー（今大会の参戦にあたり、ベルギーからの帰国後2週間以内での参戦のため、関係者との接触を極力減らす手段が取られた）でレースウィークを過ごすとは…。こんな時代が来るとは思ってもみなかったです。

ベルギーから帰って日本でレースが出来ることになり、結果を残すことが出ましたが、最初はレースに出られる状況ではなかったことを考えるとまず出られたことに感謝ですね。そして、その中で2位を獲れたのは本当にうれしいことでした。2位獲得とレースに出られないのとでは全然違うので…。ほんとありがたいです。

新しいエンジニアとの初レース

今年からフォーミュラでエンジニアを担当する阿部（和也）さんとはすでにSUPER GTでコンビを組んでいたのですが、初めてフォーミュラを担当してもらうことになりました。富士のテストで色々と試したことをベースに、何度か電話で話をして、もてぎに向けては「もしレースに出られたらこういう方向で行こう」という話ができていました。なので、自信をもってもてぎに挑めたし、本当は勝ちたかったですが結果としては2位になれたので、シリーズを考えたら悪くないと思っています。阿部さんはドライバーに自信を持たせてくれるような人なんです。すばらしいんです。信じて仕事をすることができました。

今回、走りはじめも決して速くはなかったですが、それがなぜだか分析してくれて、その理由を踏まえて修正してもらえました。予選では修正しきれなかった部分もありましたが、それでもクルマには上位にいられるパフォーマンスがありました。ほんと、チーム、阿部さんには”感謝、感謝”ですね。

待望の有観客レースとなった開幕戦

いやぁ、お客さんの前でレースをするっていいですね、やっぱり。チェッカーを受けたあと、90度コーナーに結構お客さんがいっぱいいたのがわかったんです。みんなそこで手を振ってくれて…。お客さんが居るのと居ないのとでは違うなぁ、って思いました。今年はWEC参戦と行ったり来たりになる予定ですが、今回、結果を残せたことで、スーパーフォーミュラに関しては”てっぺん”（チャンピオン）が見えてきました！ なので、次の岡山戦（※WEC第7戦ル・マン24時間の翌週にSF第2戦岡山が開催予定）もなんとか出走させてくれ！という気持ちです。

文：島村元子