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モーター スポーツ コラム 2019年10月23日

勲章ください

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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昨日、即位礼正殿の儀が取り行われました。
朝から強い雨が降っていたのですけれど、儀式の時刻には雨も上がり。今上天皇が国内外に即位を知らしめました。
そして、その儀式に佐藤琢磨選手が参列されたことをSNSで知りました。

他にモータースポーツ関係者、特にドライバーとしてこのような皇族の行事(即位の礼は国事行事)に参列または、招かれたという例はとても少ない。と、いうか自分が知り得ている例はないのではないかと思います。

しかし、皇族、皇室とモータースポーツは以前に、それほどかけ離れた間柄ではなかったのですよね。高度経済成長の時代、1966年の第3回日本グランプリ、1967年の第4回日本グランプリで高松宮宣仁親王殿下が大会名誉総裁となられた。そして1977年のF1日本グランプリにも高松宮殿下は足を運ばれて、スタート前のグリッド上で高橋国光選手(当時)とお言葉をかわしている。
それ以降、皇族、皇室がモータースポーツの現場にお運びになることは無い。

そして、お国(内閣府)が決める叙勲も縁がない。
自動車メーカーの創始者が勲章をいただく事は過去にもあったけれど、モータースポーツ関係者、ドライバーが叙勲した例はまだ無い。どうしてだろう。
半世紀以上の歴史を有し、文化的な一面もあり、技術の発展にも寄与しているモータースポーツ。欧米では、多くのモータースポーツ関係者、ドライバーがその国の君主から称号を与えられている。日本においては平民が皇族、皇室の称号を与えられることはできないにしても、叙勲はあっても良いと思う。

叙勲について、少し調べようとして内閣府のHPを覗いてみた。その他の関係データを見てみると、春と秋の叙勲で約9000人が勲章を与えられているらしい。そのうち7割が国、地方の公務員とそれに準ずる職。つまり政治家(この呼び方嫌い)、官僚、裁判官、国立大学の教授が占めていて、残りの3割弱の枠に一般からの推薦で勲章が与えられる。

内閣府の叙勲基準には、一に、まず例の7割を占める方々の叙勲基準が示されていて、勲五等瑞宝章までが与えられ、その次に国家又は、公共に功労のあった者に勲六等瑞宝章を、いちじるしく功労のあった者に勲四等瑞宝章以上を、特にいちじるしい功労のある者に勲二等瑞宝章を授与するとなっている。該当する分野では(十三)に体育界において業績を挙げ又は体育の進行に寄与して者というものがある。さしずめ、モータースポーツ、レーシングドライバーは、これに該当するのかな。瑞宝章と並んで旭日章がある。瑞宝章は国家公務員に手厚いようだから旭日章の方が当てはまりそうだ。

2輪と4輪で業績を挙げている方いらっしゃいますよね。そう、高橋国光さんです。基本的に70歳以上が叙勲対象というから、これにもバッチリ。そろそろ【国さん】に勲章ください。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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