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モーター スポーツ コラム 2019年9月24日

SUPER GT第7戦レビュー:またしても天候に翻弄された決勝レース。初めて尽くしの優勝を飾ったのは……

SUPER GT by 秦 直之
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レース序盤をRAYBRIG NSX-GTがリードする

日曜日になると天気はついに怪しくなって、いつ雨が降り出してもおかしくない状況に。決勝レースのスタート進行の開始と同時に行われる、20分間のウォームアップの頃はまだ大丈夫だったが、それが終わってマシンがグリッドに並べられると、霧雨が舞うようになる。「これなら、まだドライタイヤのままで行ける」という判断となるが、スタートが近づくにつれて雨はしっかりとしたものとなり、よりタイヤチョイスが難しくなっていく。グリッド上で作業が許されるスタート5分前までに、ポールポジションを獲得しているKEIHIN NSX-GTは、ドライタイヤのままで行くことを決断するも、GT500は15台中11台がウェットタイヤに交換する。

それから間もなくレースは、セーフティカー(SC)スタートで開始されるとのアナウンスが。この間に雨がやんでくれれば、KEIHIN NSX-GTの塚越は一気に有利になる。ところが、現実は逆だった。SC2周の先導の後にバトルが開始されるが、鋭い加速が許されず、あっさり1コーナーでRAYBRIG NSX-GTのジェンソン・バトンの先行を許す。5番手だったWedsSport ADVAN LC500の国本雄資もドライタイヤを選んでいたため、トップ3がいきなり逃げる形にもなった。KeePer TOM’S LC500のニック・キャシディが2番手に、これにau TOM’S LC500の中嶋一貴が3番手で続き、以下Modulo Epson NSX-GTのナレイン・カーティケヤン、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの平手晃平という順に。塚越は12番手にまで後退を余儀なくされた後、10周目にピットに戻ってウェットタイヤに改めることに……。

その2周前にはau TOM’S LC500がピットイン。これは年間2機を超えるエンジン交換を余儀なくされたためで、10秒間のペナルティストップによって大きく順位を落とすことに。

トップを走るバトンのペースが極めて速い。周回を重ねるごと、キャシディとの差を広げていく。一方、3番手には平手が浮上し、これに続いたのがMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリ。どうやら、コンディションにミシュランのタイヤが最もマッチしていたよう。

17周目にはWAKO’S 4CR LC500の大嶋和也が、カーティケヤンを抜いて5番手に浮上。ポイントリーダーであり、燃料リストリクターを依然絞られた状態ではあるが、雨のおかげでパワーロスがそれほど影響を及ぼさずに済んでいたのは間違いない。予選8番手から、3ポジションアップに成功。タイトルを争い合うKeePer TOM’S LC500との差を、さらに詰めたいところだ。

逆に20周目を過ぎたあたりからバトンがペースを抑え始め、一時は10秒以上あったキャシディとの差が徐々に詰まっていく。ところが、28周目にKeePer TOM’S LC500が早くもピットイン。平川に代わるも、タイヤは無交換。燃料も最小限の補給としたことで、順位は5番手に留めることに成功。次の周にはWAKO’S 4CR LC500も山下に交代。その際にタイヤも交換したことで、平川が4番手に、そして山下が5番手につけることになる。

突然勢いを増した雨、そしてSCランで流れが変わる

35周目、2番手のCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが、平手からフレデリック・マコヴィッキィに交代。もちろんタイヤを交換する。後続車両が早めにドライバー交代を行なっていたことから、大量のリードに守られていたRAYBRIG NSX-GTだったが、37周目のピットで山本との交代と併せて、やはりタイヤを交換する。だが、そのタイミングで突然雨が強くなってきたことから、タイヤがなかなか発動せず、アウトラップで一気にリードを失うことに。その1周だけでKeePer TOM’S LC500の平川にハイポイントコーナーで抜かれてしまう。

その直後、カルソニックIMPUL GT-Rが2コーナーでコースアウト! サンドトラップに捕らわれの身となってしまう。ここで惜しまれるのは、暫定トップを走っていたDENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンがすぐピットに入らなかったこと。しばらくするとSCが入ったのだから、ロスを最小限にできたかもしれない。もちろん「タラレバ」ではあるのだが、そうすれば……。リスタート後に入ったコバライネンと交代した中山は、9番手に後退する。代わってトップには平川が立つ。

リスタート後のペースに優ったのが、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rのマコヴィッキィだった。46周目にはRAYBRIG NSX-GTの山本をかわして、2番手に浮上する。さらにModulo Epson NSX-GTの牧野任祐も次の周には4番手に躍進! 雨足の変化に履いていたタイヤがよりマッチするようになっていたからだ。逆にWAKO’S 4CR LC500は48周目に再度タイヤを交換することに。このギャンブルがどう影響を及ぼすか注目された。

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