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モーター スポーツ コラム 2019年6月28日

スーパーフォーミュラ第3戦レビュー:完璧な勝利の裏にあった“一貫したテーマ”

モータースポーツコラム by 吉田 知弘
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実は、山本は第3戦SUGOを迎える前、レースウィーク中も一貫して「今週末は勝つために何をしなければいけないかを常に考えながらレースをしていました」とコメントしていた。

それを改めてレース後に聞くと、納得がいくことばかりだ。序盤のタイヤマネジメント、後ろのマシンの思惑も考えたペースコントロール、バックマーカーの処理、ミディアムタイヤに履き替えていこうも徹した冷静なレース運び……。そのどれかが欠けていたら、おそらく結果も変わっていたかもしれない。

だが、山本は常に変動するレース展開の中でチームとともに的確な判断をし、流れを維持した。まさに「チャンピオンらしい勝ち方」だったと思う。

これで合計27ポイントに伸ばし、2位のニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)に対して11ポイントの大量リードを築いた。これでシーズンの折り返しを迎える2019シーズンのスーパーフォーミュラだが、山本は早くも“2年連続チャンピオンを獲得するために何をしなければならないのか?”を考え始めていた。

「もちろん、全部のレースで勝つことが一番の理想ですが、これから調子の良いところ悪いところが(今後)出てくると思うんですよね。当日のコンディションにどれだけクルマを合わせられるかというのも、重要です。」

「勝つことも重要ですけど、常に表彰台に絡めるようなレースをすることが、今のスーパーフォーミュラはすごく難しいです。そういう意味では、ここ3戦で3回連続表彰台に登れているのは、周りのライバルからしたら脅威だと思うし、そういうインパクトを与えるレースができているというのは、喜ばしいことだなと思っています」

「この後も僕がひとり勝ちできるような感覚は全く持っていないですし、“次こそやっつけてやる”と思っているドライバーがもっと増えていると思います。そういったライバルたちに対して、自分の気持ちと自信を失うことなく謙虚に前向きに頑張っていきたいなと思います」

完全に頭ひとつ抜け出た走りを見せた王者の山本。それを止めなければいけないという雰囲気は他チームに行くと、かなり増している。

早くもシーズンの折り返しを迎える2019年のスーパーフォーミュラ。このまま王者の山本が好調さを維持して逃げ切ってしまうのか?それとも、彼を止めるライバルが現れてくるのか?残り4レース、今まで以上に目が離せない戦いが待っていそうだ。

文:吉田 知弘

吉田 知弘

吉田 知弘

幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ

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