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モーター スポーツ コラム 2019年6月18日

TOYOTA GAZOO Racingの連覇の裏にみえた課題と、みせたジェントルマンの活躍ぶり

モータースポーツコラム by 平野 隆治
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レース後、筆者はチームのピットの前でフィニッシュを待ち受けたが、チェッカー直前にピットに姿をみせた木村の目には涙が浮かんでいた。彼は会社を急成長させる社長であり、話してみると分かるが、その考え方はいつも合理的で論理的。楽しいことは大好きだが、そこに涙の“感情”が入り込むような人とは思っていなかっただけに、わずか2年のつきあいながら、思わずもらい泣きしてしまったのはここだけの話だ。

木村にレース後、涙の理由を聞くと「感動というより、開放されたという感じですね」と語っていた。ル・マン24時間という夢に挑戦するためには、ドライブする以外にも多くのプレッシャーがかかる。このプレッシャーから開放されたのが涙に繋がったのだとか。

そういった点では、同じくジェントルマンドライバーとして挑んだ星野敏にも、完走してほしかったところだが、予選までは脚光を浴びていた分、不運が降りかかってしまったようだった。このふたりは1年以上取材させていただいたが、ジェントルマンドライバーというのはその考え方やアプローチが非常に面白い。そんなジェントルマンたちを受け入れ、それぞれにドラマを生み出すのもまた、ル・マン24時間なのだ。

自動車メーカーが牽引し、未来へ向けて変わっていくのもル・マン24時間。伝統が受け継がれていくのもル・マン24時間。今年はなんだか、その両方を感じた。

文:平野隆治

平野 隆治

平野 隆治

1976年横浜市出身。モータースポーツ専門誌、サイトの編集部員を経て、2015年からモータースポーツを中心にした“自称なんでも屋”に転身。SUPER GTは10年以上ほぼ全戦現地で取材をこなしてきた。

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