見てるわよ、スーパーなんとか

46年ぶりに中学の同窓会へ出席してきました。
一昨年に自治体の還暦を祝う会というものが催されて、その際に有志が中学の同窓会を開こうと企画してくれて実現しました。有志＝幹事＝世話役の皆さんご苦労様でした。

20歳まで暮らしていた神奈川県の中央部は、小学生から中学生の時代にベッドタウン化が進み、最終的には中学の卒業時に9組まであった。ひと組約40人程度の人員だから、一学年で約360人。現在の少子化で学校が統合される状況とは違う。卒業から45年以上経っているので連絡がつかない同窓生も多く、当日集まったのは、85人。3名の先生も参加していただいた。卒業時に担任のお世話になった先生も参加していただき、ご挨拶申し上げた。
「先生、ご無沙汰しております。タカハシジロウです」
「おお、そんな名前のやつ居たぞ」
「はい、そのタカハシです」
「タカハシ？ジロウは知っているけれど、タカハシって居たっけ？」
先生との会話はそこでやめました。
その時、肩を叩かれ、
「ジロウだろ。見てるぞテレビ」
「ありがとう」
「すげーなF1だもんな」
「あのね、それはちょっと違うんだけれど・・・」
「おい、皆んな。ジロウだぞ！F1の！」
だから、F1の仕事はもう10年以上やっていないってば、と思いながら、言葉を飲み込んで笑顔。だって、当日はスペインGPの真っ只中。仕事しているなら、同窓会に出られないでしょ。
「あらやだー、ジロウ君。変わっていないねー」
と女の子、いや同い年のおばさんから声がかかった。
「変わったにきまってるでしょ。特に頭部が」
「髪があるだけマシよ」
また違う女の子（おばさん）が、
「テレビ見てるわよ。ちゃんと見てるんだから。この間さ、開幕戦よね、外国人勝ったよね。スーパーなんとか」
「スーパーフォーミュラだね。見てくれたんだ。ありがとう」
「うちの旦那もさ、クルマ好きだもん。だから、見てんの」
「でもさ、その外国人が勝った決勝はさ・・・・」と言うが早いか、
「英語でインタビューなんかしちゃってたじゃないのさ」
だからさ、スーパーフォーミュラの決勝はテレビには登場していないってば！と言葉を飲み込み、再び笑顔。
そして、大向こうから、しゃがれた声で「おい！ジロウ。こっち来て飲め！英語で仕事してるって？頑張ってるな。さあ、飲めっ！」と英語担当の先生。
「中学校時代はあまり英語が・・・」
「いや、お前は頑張っていた。覚えているぞ、ジロウ」
「？？？本当ですか？試験の点数、かなり低かったと思いますけれど」
「さあ、乾杯だ！飲めっ！久しぶりにWe shall overcomeでも歌うか」
この歌、先生の十八番。

宴は、3次会まで続き。時計はとっくに12時を越えていた。
この同窓会、お酒を飲むよりも、言いたいことを言えずに飲み込むことが多かったなー。
でも、複数の女の子（おばさん）から「ジロウ君、会いたかった」とのお言葉をいただいた。ムフフフフッ。

さて、今週末は九州に飛んで＜スーパー＞なんとかの第2戦です。
ボクは、番組の予選だけ、予選だけ、予選だけを担当します。宜しくお願い申しあげます。
同窓生もちゃんと観てくれていることを祈ります。