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モーター スポーツ コラム 2019年5月7日

SUPER GT2019 第2戦レビュー

SUPER GT by 秦 直之
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SUPER GT2019  第2戦レビュー

路面がドライに転じてからの速さが効いたGAINER TANAX GT-Rが逆転勝利

GT300はリアライズ日産自動車大学校GT-Rのリードからレースが開始されたが、平峰がトップを守れたのは、わずか5周でしかなかった。前に出たのはGAINER TANAX GT-Rの安田。気合いに満ちた走りで、そのまま後続を引き離していった。赤旗が出され、そしてレースが再開した後も安田のペースに衰えはなし。 だが、そう見えたのは2番手の平峰と相対しての状況。予選13番手から明らかに他を上回るペースで、LEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥が追い上げてきて、27周目には2番手に浮上する。そのペースはなおも保たれ、30周目の100Rでは安田さえも抜き去ってトップに立ったのだ。

しかし、路面は徐々に乾いていき、「ここだ!」というタイミングを安田は明確にキャッチした。35周目に平中へと交代し、早めのドライタイヤへの交換がどんぴしゃり。これ以上早くても、これ以上遅くても、違っていたなら展開はまた変わっていたことだろう。 逆にLEON PYRAMID AMGはセミウェットの路面と、スタートで選んだウェットタイヤの相性を過信しすぎた感も。GAINER TANAX GT-Rに3周遅れで黒澤治樹に交代するも、トップは奪われてしまったばかりか、リアライズ日産自動車大学校GT-Rのフェネストラズにも先行されていた。さらに予想以上に低くなった路面温度にタイヤは音を上げ、63周目に黒澤は2台に相次いでかわされてしまう。

その間にもGAINER TANAX GT-Rのトップは安泰。2度目のピットを行なってなお、安田は後続を寄せつけず。そして2番手にはARTA NSX GT3の高木真一が浮上する。しかしながら、すんなりとレースは終わってくれなかった。まずは2番手争いが白熱。高木にリアライズ日産自動車大学校GT-Rの平峰が迫り、コンマ5秒差にまで接近するも、逆転ならず。この時のタイヤの酷使を、4番手のマネパ ランボルギーニGT3を駆る元嶋佑弥が見逃さなかった。平峰に元嶋が徐々に迫って、101周目の1コーナーで逆転。 さらに高木も安田に近づいていた。ラスト2周で完全にテール・トゥ・ノーズ状態に!最終ラップの最終コーナーでインを刺そうとした高木だったが、それは安田の予想の範疇。からくも逃げ切りなった、平中/安田組のGAINER TANAX GT-Rが優勝を飾ることとなった。2戦連続2位の高木/福住仁嶺組のARTA NSX GT3は、これでランキングトップにも浮上。そして3位はマネパ ランボルギーニGT3、元嶋ととともに小暮卓史がGT300移行2戦目にして、早くも表彰台に立つこととなった。

「公式練習からクルマの調子は良かったんですが、Q1では路面とコンディションが合わず、僕が突破ならずというところを、ペナルティで落ちてくれたクルマがあって、安田がQ2で4番手になってくれて……。その流れで勝てるという自信がありました。ファーストスティントの豪雨の中安田が素晴らしい走りを見せてくれて、一時トップは奪われましたが、路面がドライになりつつある中、どのクルマより早くタイヤを交換できたことで、マージンを築くこともできました。最後もしっかり踏ん張ってくれたし、今日の勝利は今まででいちばん嬉しい勝利です」と平中は笑顔で語っていた。

秦 直之

秦 直之

大学在籍時からオートテクニック、スピードマインド編集部でモータースポーツ取材を始め、その後独立して現在に至る。SUPER GTやスーパー耐久を中心に国内レースを担当する一方で、エントリーフォーミュラやワンメイクレースなど、グラスルーツのレースも得意とする。日本モータースポーツ記者会所属、東京都出身。

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