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公式テストトップはK-tunes RC F GT3が。それでもマザーシャシー有利か?
公式テストでGT300最速タイムを記録したのは、K-tunes RC F GT3だった。ベテラン新田守男と、昨年まで全日本F3を戦っていた阪口晴南が新コンビを結成して挑み、チームの本拠が地元岡山であるだけに、力の入れようは半端でなかった。速さに関してルーキーの阪口に不安はないという新田であるが、SUPER GTならではの洗礼に、どう対処できるかがカギとなりそうだ。GT500にどう抜かれるか、そして今まで経験したことのないドライバー交代。この辺りがスムーズにできるようなら、いきなりの快進撃も決して夢ではない。
2番手タイムを記したのは、松井孝允/佐藤公哉組のHOPPY 86 MC。岡山のコースとマザーシャシー(MC)が相性抜群なのは、過去の結果からも明らか。5番手に高橋一穂/加藤寛規組のシンティアム・アップル・ロータスが、7番手に脇阪薫一/吉田広樹組の埼玉トヨペットGBマークX MCがつけていたことが、その印象に拍車をかける。坂口夏月/平木湧也組のADVICSマッハ車検MC86を含め、上位独占の期待がかかる。
その間に割って入ったのは、3番手が谷口信輝/片岡龍也組のグッドスマイル初音ミクAMG、4番手が井口卓人/山内英輝組のSUBARU BRZ R&D SPORTで、この2台も岡山との相性は良し。ディフェンディングチャンピオンである、LEON PYRAMID AMGはドイツ・ニュルブルクリンクへのレース参戦で蒲生尚弥が走行せず、黒澤治樹だけの走行であったため、テストでは下位に甘んじたが、谷口組同様、開幕戦での活躍が期待できそうだ。FIA-GT3の中ではメルセデスAMGが岡山のコースを最も得意としているのが、その根拠である。
こうして、ざっと挙げただけでも、どのチームにも優勝の可能性がありそうな予感。GT300は、これまでになく大混戦になりそうだ……。
秦 直之
大学在籍時からオートテクニック、スピードマインド編集部でモータースポーツ取材を始め、その後独立して現在に至る。SUPER GTやスーパー耐久を中心に国内レースを担当する一方で、エントリーフォーミュラやワンメイクレースなど、グラスルーツのレースも得意とする。日本モータースポーツ記者会所属、東京都出身。
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