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1周目に最後尾まで落ちながら、GAINER TANAX GT-Rが3位まで追い上げる
さて、ドライバー交代をギリギリまで伸ばし、暫定ではあったがトップを走っていたグッドスマイル初音ミクAMGの谷口信輝は、83周目にようやくピットへ。なんと最初のピット同様、左側のタイヤ2本の交換に留め(ということは、右側は終始無交換だ!)、ロスを最小限としたことで、3番手で片岡はコースに戻ったかと思われたが、すぐにGAINER TANAX GT-Rの平中克幸に抜かれてしまう。
GAINER TANAX GT-Rは、周回遅れ? いや違う、同一周回で3番手を奪い取ることに成功。実はスタート直後のヘアピンで平中は後続車両に追突され、いったんは最後尾まで退いていたのだが、安田裕信とともに激走を見せて、いつの間にか順位を上げてきたのだ。対して、なんとか4位は欲しかった片岡ながら、換えていない右側のタイヤの負担は大きく、ラスト4周でLEON CVSTOS AMGの蒲生にかわされていた。
最後は25秒差での圧勝となったARTA BMW M6 GT3は、ゴールデンウィークの富士を2年連続で制覇、高木はGT300最多となる通算19勝目をマークした。
「嬉しいです。最多勝にしても、最多PPにしても、勝てるクルマに仕上げてくれるチームがいないと達成できないので、すごく感謝しています。レースは思っていた以上に路面温度が高くて、僕らの選んでいたタイヤは柔らかかったんで、ロングの落ち込みが心配でしたが、思ったより後ろが離れてくれたし、後半の落ち込みが少なくて。心配だった温度も途中から下がってくれたおかげで、僕らずいぶん楽させてもらいました!」と高木。
2位はTOYOTA PRIUS apr GTが、そして3位は怒涛の追い上げを見せたGAINER TANAX GT-Rが獲得した。
秦 直之
大学在籍時からオートテクニック、スピードマインド編集部でモータースポーツ取材を始め、その後独立して現在に至る。SUPER GTやスーパー耐久を中心に国内レースを担当する一方で、エントリーフォーミュラやワンメイクレースなど、グラスルーツのレースも得意とする。日本モータースポーツ記者会所属、東京都出身。
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