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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2020年10月12日

高校選手権東京A1回戦 國學院久我山×都立城東@駒沢第二

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久我山×城東.JPG

経験豊富なディフェンディングチャンピオンに、"不撓不屈"を掲げる都立の実力校が挑む構図。國學院久我山と都立城東が対峙する選手権2次予選の1回戦は、おなじみ駒沢第二球技場です。

昨シーズンは怒涛の公式戦17連勝に、関東大会優勝、インターハイと選手権の東京代表権獲得と、都内のタイトルを総ナメにするなど、圧倒的な実力が際立った國學院久我山。今年は李済華監督が6年ぶりに指揮官へ復帰し、2年時からの主力も残っている中で、T1リーグでは1分け3敗といまだ勝利がない状況。新チーム初勝利をここで飾り、連覇へと好スタートを切りたい一戦です。

9月開催の1次予選は初戦で共栄学園に4-0と快勝を収めると、都立橘にも5-0と勝利。勢いそのままに臨んだブロック決勝でも、前半に奪った2点のリードを追い付かれながら、延長の末に都立紅葉川を3-2で振り切って、2年ぶりの2次予選進出を勝ち獲った都立城東。バックスタンド側に掲げられた「城東の夢は終わらない」という横断幕に込められた部員や関係者全員の想いを胸に、強豪相手でも臆することなく立ち向かいます。会場の駒沢第二は降り続く雨でかなりスリッピーなコンディション。楽しみな80分間は都立城東のキックオフでスタートしました。なお、両チームメンバーは非公開ということで、背番号でのご紹介となります。

國學院久我山の布陣はおなじみの4-1-2-3。GKが17番、4枚のDFラインは右SBが5番、右CBが2番、左CBが4番、左SBが3番。中盤アンカーは14番で、インテリオールは右に8番で、左が7番。3トップは右が11番、センターが10番、左に6番が入ります。一方の都立城東は4-1-4-1。GKが1番。4バックは右から5番、4番、3番、6番。中盤アンカーは7番で、中央は2.5列目気味に8番、1.5列目気味に11番が並び、右SHは18番、左SHは14番。センターフォワードには10番が配されます。

立ち上がりから勢いを持ってゲームに入ったのは城東。開始1分に左サイドをドリブルで鋭くえぐった14番のクロスは、久我山の4番がクリアしますが、いきなり好アタック。直後の10番が蹴った左CKはGKのパンチングに遭ったものの、まずは城東がこのゲームに懸ける気合を前面に押し出します。

さて、少し受けるスタートとなった久我山も、徐々に中盤3枚がボールとゲームをコントロール。8分には7番がドリブルから右へ流し、11番が放った強烈なシュートは城東のGKが丁寧にキャッチ。10分にも左CKをショートで始めた7番が、6番のリターンからシュートを枠に打ち込むも、GKがファインセーブ。剥き出した牙。上がるテンポ。

14分は城東。7番の積極的な仕掛けで奪ったFK。中央やや右、ゴールまで約25mの距離から18番が直接狙ったキックはクロスバーの上へ。16分は久我山。左サイドで3番がスルーパスを通し、走った7番のシュートはGKがファインセーブで回避。18分も久我山。10番とのワンツーから11番が右クロスを放り込み、6番のシュートはここもGKがビッグセーブ。都立城東の守護神が躍動します。

ただ、なかなか突き崩せない展開にも、焦れずに丁寧な攻撃を継続した久我山は32分に歓喜。再三2列目から前線に飛び出していた7番が、右サイドを囲まれながら粘り強く突破し、そのまま右足一閃。ボールはGKの手を弾いて左スミのゴールネットへ突き刺さります。嫌な展開になりつつあったタイミングでの先制弾。久我山が1点のリードを奪って、前半は終了しました。

後半はスタートから久我山に交替が。5番を下げて、13番がそのまま右サイドバックへ入ると、44分にはその13番を起点にしたアタックから、11番がエリア内で倒されてPKを獲得。これを11番が自らGKの逆を突いて成功。久我山のリードは2点に広がります。

何とか反撃したい城東も48分に好機。5番が見事なカットから縦に付け、開いた10番がクロスを上げると、18番がシュートまで持ち込むも久我山DFがきっちりブロックし、決定機には至らず。49分は久我山。右サイドで創ったボールが左に回り、6番のシュートはGKがファインセーブ。直後は久我山に1人目の交替。3番に替わって、9番が最前線に投入され、10番がセンターバックにスライド。51分は城東も最初の交替として、左SHの14番と19番をスイッチ。55分には久我山が6番と12番を入れ替え、強化した左の推進力。

すると、次の得点も久我山に。55分は左サイドで奪ったCK。レフティの13番が短く蹴り出し、11番が丁寧に返すと、13番は躊躇なくミドルにトライ。ボールは雨粒を切り裂きながら、ゴールネットへ到達します。途中出場の右サイドバックが一仕事。両者の点差は3点に広がりました。

相手のボール回しに食らい付いてきたものの、前に出て行く足が落ちつつある城東は、62分に2人目の交替。アンカーが7番から13番に替わり、攻守にエネルギーを再注入。63分は久我山のアタック。14番が右サイドへ展開し、6分前に投入された15番がドリブルからシュートを放つも、GKがファインセーブで仁王立ち。

64分は城東に久々のチャンス。19番と11番の連携で左CKを獲得すると、10番が丁寧に蹴り込んだボールはDFが大きくクリア。ゴールを脅かし切れません。66分は久我山。8番のスルーパスに、12番が走るも飛び出したGKが的確にクリア。67分も久我山。9番のドリブルシュートはGKがキャッチ。69分に城東が切った3枚目のカードは21番。同じく69分に久我山が切った5枚目のカードは20番。最終盤。いよいよ試合はラスト10分の攻防へ。

72分は久我山。15番が独力で運び、打ち切ったシュートは城東のGKが気合のセーブ。73分は城東4人目の交替として23番が右SHに入り、最後の勝負に。77分は久我山。14番の完璧なスルーパスに15番が抜け出すも、コースを狙ったシュートは城東GKがこの日8本目のファインセーブで阻止。78分にも久我山はルーズボールを拾った20番のパスから、9番がエリア内に入るも、懸命にDFが寄せるとシュートは枠の右へ。城東が打ち出し続ける強靭なメンタル。

試合を締めたのはストライカーの一撃。80+1分。右サイドでボールを持った13番は、得意の左足クロスを絶妙のコースへ。飛び込んだ9番のヘディングは、ゴールネットへ飛び込みます。ファイナルスコアは4-0。GKを中心とした城東の粘り強い戦いが目を引きましたが、きっちり4ゴールを奪い切った久我山が2回戦へと駒を進める結果となりました。

土屋

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